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国連委の皇室典範改正勧告、日本政府が強く抗議し削除申し入れ…林官房長官「大変遺憾だ」

読売新聞 / 2024年10月30日 19時53分

林官房長官

 林官房長官は30日の記者会見で、男系男子による皇位継承を定めている皇室典範の改正を求めた国連女子差別撤廃委員会の勧告について、「大変遺憾だ」と述べ、委員会側に強く抗議した上で記述の削除を申し入れたことを明らかにした。

 同委員会は29日、「皇位継承における男女平等を保障するため」として、皇室典範の改正を勧告した。これに先立つ17日の委員会審査で、政府は「皇位継承のあり方は国家の基本に関わる事項だ」と主張し、委員会で議論するのは適切でないと反論していた。審査後には「強い遺憾の意」も伝えていた。

 林氏はこうした経緯を説明し、「それにもかかわらず皇位継承に関する記述が盛り込まれた」と不快感を示した。「皇位につく資格は基本的人権に含まれていない」とも語り、皇位継承資格を男系男子に限ることは女子差別に当たらないとの政府見解を改めて強調した。

 立憲民主党の野田代表も30日、記者団に「皇統を途絶えさせないための議論は急がなければいけないが、国連に言われて進めるものではない」と苦言を呈した。

 一方、同委員会が選択的夫婦別姓の導入を勧告したことに関し、林氏は「国民各層の意見や国会の議論の動向を踏まえ、適切に対応する」と述べるにとどめた。

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