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中央農業高校、略して「中農」生の作った「中濃ソース」すぐに完売…自分たちで育てた野菜を使用

読売新聞 / 2025年1月17日 15時13分

中央農業高校の生徒が開発したソース(昨年11月22日、富山市で)

 富山県立中央農業高校の生徒が、学校で育てた野菜を原料にソースを開発した。昨年11~12月に「中農がつくった中濃ソース」として、県内のスーパーなど3店舗と同校内で販売したところ、スパイシーな味わいが人気を呼び、製造した約240本が完売。生徒は「ここまで売れるとは思わなかった」と喜び、学校側も反響を受け、今年も採れたて野菜でソース製造を続ける方針だ。(野内凪輔、深井陽香)

 開発に携わったのは、生物生産科作物科学コースの3年生10人。昨夏から手がけていたという。

 材料にはトマト、ニンジン、レモンバームなどを使用。食品商社「ユナイト」(富山市)と協力し、生徒が味見して味の調整を重ね、最終的に12種の野菜とフルーツ、16種のスパイスを原料に、ピリ辛な風味が特徴のソースに仕上げた。

 昨年12月13日には「スーパーセンターシマヤ立山店」(立山町)で、生徒自らが店頭に立って販売した。開設された試食コーナーには、ソースの香りに引き寄せられるように、次々と客が訪れた。わずか40分ほどで準備していた60本が完売した。

 ソースを味見し、購入を決めた富山市の主婦(69)は「しっかりした風味でサラダにも合いそう。今日の夕飯に使ってみようかな」と、アイデアを膨らませていた。

 ソースは想像以上の注目を集め、同校には12月の完売後も、購入希望者からの問い合わせが相次いだという。

 開発した生徒の一人(17)は「初めての挑戦だったので本当に完成するか心配な時もあったが、中央農業高校のおいしい野菜をそのまま生かしたのがよかったのだろう」としつつ、「自分で育てたものを加工して売る過程を経験でき、自信につながった」と振り返った。

 学校では今後も年度ごとにソースを製造する予定だ。育った野菜の味の変化によって、ソースの風味も微妙に異なることになる。年ごとの味わいが楽しめるのではないかと予想している。

 指導を担当した水林憲治教諭は「生徒が野菜の売り方について考える良い機会になった。次は『おいしいソースを作る野菜の育て方』という視点も絡めて学びを深めていければ」と話していた。

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