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東京女子医大背任事件、別の建設工事でも元理事長に5000万円還流の疑い…総額は8700万円か

読売新聞 / 2025年1月15日 5時0分

 東京女子医科大学(東京都新宿区)の新校舎建設を巡る背任事件で、大学から建築士に1億円超を不正支出させたとして逮捕された同大元理事長の岩本絹子容疑者(78)が、別の建設工事でも、建築士から約5000万円を還流させた疑いがあることが、捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、同様の方法で岩本容疑者に還流した現金の総額が約8700万円に上るとみて調べている。

 岩本容疑者は2018年7月~20年2月、新宿区の新校舎2棟の建設工事で、1級建築士の男性(68)に業務実態のない「建築アドバイザー報酬」名目で現金を支払い、同大に計約1億1700万円の損害を与えたとして、13日に背任容疑で逮捕された。

 捜査関係者によると、岩本容疑者は副理事長だった17年12月下旬、側近の元職員の女性(52)に対し、2棟の施工費(約128億円)の1%(約1億円)を建築士に支払うよう指示。その上で、「(報酬の)3分の2をバックさせるように」と伝えた。

 建築士は19年2月以降、送金された1億円超から、住民税などを差し引いた手取り額の3分の2に当たる計約3700万円を2回に分けて元職員に現金で戻し、元職員は岩本容疑者宅を訪れて全額を渡したという。

 これとは別に、警視庁の捜査で、建築士が20年3月~21年9月、付属病院「東医療センター」(現・足立医療センター)の足立区移転に伴う新病棟建設工事でも、同じ報酬名目で計約1億5000万円の送金を受けていたことが判明した。

 建築士の口座を調べるなどした結果、建築士が事件と同様の方法で、約5000万円を元職員に渡し、岩本容疑者に還流させた疑いが浮上したという。

 岩本容疑者は15年4月に「施設将来計画諮問委員会」の委員長に就き、新校舎棟などの建設を進めた。建築士は16年4月に非常勤の嘱託職員として採用されたが18年7月以降、同大から日給とは別に建築アドバイザー報酬として、総額約3億円が支給されていた。警視庁は、岩本容疑者がブランド品購入など私的に利用したとみて使途を調べている。

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