ロシア外相「日独は米国に追随するだけ」、国連常任理事国入りに否定的見解…日本を称賛する場面も
読売新聞 / 2025年1月15日 10時16分
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は14日、モスクワの露外務省で年頭恒例の記者会見を開いた。ウクライナ侵略を巡って、早期停戦に強い意欲を示す米国のトランプ次期大統領からの「具体的な提案を待つ」と語り、20日の大統領就任後に停戦交渉に関する議論が始まるとの見方を示した。
ラブロフ氏は、トランプ氏が大統領就任後、ウクライナ情勢に関する立場を表明すれば「精査する」と述べ、検討する考えを示した。トランプ氏とプーチン露大統領との会談は「必要だ。ただ、まずは(トランプ氏が)就任してからだ」とも指摘した。
トランプ氏は、プーチン氏との対面会談の準備を進めていると明らかにしている。トランプ次期政権で国家安全保障担当大統領補佐官に就くマイク・ウォルツ下院議員は12日、両氏の電話会談が近く行われるとの見通しを示していた。
一方、ラブロフ氏は国連安全保障理事会の改革を巡り、常任理事国入りを目指す日本とドイツは「米国に追随するだけで独自の見解を持たない」と非難し、否定的な見解を示した。常任理事国にはインドやブラジル、アフリカの代表などが入るべきだとも語った。
対露制裁を続ける日本を重ねて非難する一方、日本には「料理から儀式に至るまで繊細さがある」と称賛。日露関係が悪化する中でも、日本で毎年秋にロシアの文化イベントが開かれていることに触れ、「すべての国が(日本のような)勇気を持っているわけではない」と評価する場面もあった。
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