石丸伸二氏、「マス媒体」限定で新党設立会見 幹事社を詰問...都庁クラブ向け案内「流出」問題視
J-CASTニュース / 2025年1月15日 15時18分
石丸伸二氏(2024年6月23日撮影)
元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が2025年1月15日、新政党を設立するとして都内で会見を開いた。
会見の中で都庁記者クラブの幹事社・時事通信を詰問する場面や、質疑応答で質問した記者を「締め出す」と発言する場面があった。
出席できるのは「テレビや新聞など『マス媒体』のみ」、J-CASTは認められず
石丸氏は、15日に都庁記者クラブで会見を予定していたが、13日、Xで「中止になりました」と報告。「記者クラブ宛に出した案内がネットに流出し、日時と場所が広く知られてしまったこと」を理由に挙げ、「記者クラブには『取材目的の希望者は出席を制限しない』と言われたため、誰が来るかわからない状況は種々のリスクが高いと判断しました」と説明していた。
最終的に、会見の日時は変えず、場所を変更する対応をした。その際、参加条件として「都庁記者クラブに所属していないメディアに関しては、事前申請ならびに、許可制」「許可の可否基準に関しましては、マス媒体の有無もしくは、登録者数100万相当のネット媒体を有するか否か」「会見中、不規則発言等の進行を妨げるような言動、行為のあったメディアに関しては、途中退出」を掲げ、フリーランスなどの記者を事実上排除する形をとった。
J-CASTニュースが記者会見に参加したい旨を伝えると、石丸氏後援会の担当者は「(J-CASTを受け入れると)他のホームページのみ持っているような媒体や個人も受け入れざるをえなくなるため、今回はテレビや新聞など『マス媒体』のみと、例外なくわかりやすい区切りをつけました。代表の意向です」と説明した。
会見が始まる前、石丸氏は「ざっと名簿を見ると、記者クラブの方がほぼほぼですね。それ以外では、いくつかいわゆるネットメディアの方からお越しくださってるとお見受けしました。スポーツ新聞やラジオも」と参加する媒体を確認していた。
「でなければ二度と、都庁の記者クラブは使いません。使えません、危なくて」
さらに会見が始まる前、記者の様子を記録するカメラが設置してあることを報告。その理由として、「(記者の)みなさんの表情もしっかりと残る形になっています。ぜひ良いリアクションをお願いします。それがこれから楽しみになっていくと思います、みなさんにとっては嬉しくないでしょうが。公人という立場もしかりですが、第4の権力と呼ばれるメディアに属するみなさんも権力者だと思うんです。都合がいいとき民間企業とか私人という看板出されますけど、権力持ってますから。そういう意味では顔と名前をいつもではないにせよ、表に出ることがあるという覚悟があった方がいいと思います」と説明し、牽制する様子だった。
会見が始まると、石丸氏は冒頭10分以上にわたって都庁記者クラブの時事通信の記者を詰問。異例の事態だった。記者クラブ内でのみ共有されるはずの会見の情報がネットに流出したとして、「受け取った情報を勝手に社外に出していいルールがあるんですか。ないでしょ。これ結構な重大事故じゃないですか。なぜ誰も問題視しないのか。今回の?末に過失があったのは明らかですが、記者クラブ幹事社から今この瞬間まで一言も謝罪はありませんでした。まずその姿勢がおごっとると糾弾しておきます」と憤った。
石丸氏は誰でも入れる会見だとフリーの記者が押し寄せると懸念し、クラブ加盟社に向けて「みなさんが入れなくなるんですよ。妨害工作受けますよ」。記者クラブの情報管理の徹底、記者クラブ使用のルールに明確なルールを定めるよう求めし、「でなければ二度と、都庁の記者クラブは使いません。使えません、危なくて」と主張した。
このやりとりにネット上では「説教から始まった」「なんだこの会見」「大事な問題提起です」「こんなやりとりXでやれよ」「石丸さんの言いなりになる必要はない」「何様なん?」などと様々なコメントが寄せられた。
会見で質問できた会社は...??
会見の中盤、質疑応答中に毎日新聞の記者に、参加条件の「100万相当のネット媒体」という基準が高いのではないかと指摘されると、「何万再生だったらOKですか」と質問。「数十万あれば...。その方の実績などで判断するのはどうか」と返されると、「審査のコストを下げたいです。わかりやすい線を引くのが我々にとっても楽ですし、申し込む側にもわかりやすい。あやふやなルール運用は色々歪ませますし、いつか嘘が出ます。100万は全く高いと思いません。最初に打診したのは記者クラブの方です。記者クラブ加盟の媒体のYouTube登録者数、100万人よりしょぼいんですか。そんなことないですよね。(テレビ局など視聴率が高い)みなさんを相手に私は記者会見がしたかったんです。誰でもいいんだったらライブ配信してます。そんなに自分たちをみくびらないでください。ネットメディアと一緒にするなと、そういう怒りはお持ちではないですか」と「100万人」の意図を説明した。
さらに、日刊ゲンダイの記者に、事実上フリーの記者を排除したことを不適切だと指摘されると、石丸氏は幾度となく記者の言葉を遮りながら「取りとめなく人が来る。できないことを人にやらせるんですね」と強い口調で非難。最終的に「僕がやるべきだなと思ったのは、次から日刊ゲンダイの質問はあまり意味がないので、締めだそうかなと思いました。今の冗談です」と笑った。
全国紙、通信社、テレビのキー局以外では、ニコニコ動画、TOKYO MX、毎日放送(MBS)、TBSラジオ、日刊ゲンダイ、スポーツ報知、週刊現代、東京新聞などの記者が質問した。
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