3月ロイター企業調査:24年度は36%が1割以上の営業増益見込む 4割近くが横ばい
ロイター / 2024年3月21日 13時32分
3月のロイター企業調査で、2024年度の業績見通しを聞いたところ、36%が1割以上の営業増益を見込んでいると回答した。写真は2016年8月、都内で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Maki Shiraki
[東京 21日 ロイター] - 3月のロイター企業調査で、2024年度の業績見通しを聞いたところ、36%が1割以上の営業増益を見込んでいると回答した。値上げなどによる売り上げの増加を理由に挙げる企業が多かった。一方、人件費の上昇などで21%が1割以上の減益、4割近くが横ばいとみていた。
大手を中心に高水準の賃上げが続く中、労務費の商品やサービス価格への転嫁は「できていない」との回答が最多となり、厳しい様子も伺えた。
調査期間は3月6日から15日。発送社数は498社、回答社数は237社。
24年度の営業損益見通しについて、23%の企業が「約1割の増益」、13%が「2割以上の増益」と回答した。増益を見込む理由は「売り上げ増」がトップで87%だった。具体的には「半導体分野の回復」(窯業)のほか、紙・パルプ、化学、非鉄金属、食品といった企業が「値上げ」を挙げた。為替差益と答えた企業は5%だった。
一方、9%が「約1割の減益」、12%が「2割以上の減益」と答えた。減益理由の最多は、「売り上げ減」と「コスト増」がいずれも55%と同率だった。「賃上げなどによる人材投資で民間設備投資の減少が懸念される」(建設)といった声が聞かれた。17%が為替差損を挙げた。
24年度に値上げを検討している企業は32%。値上げ幅は31%が「1割ほど」、1%が「2割以上」と回答した。「現状維持」は46%で、値下げを検討しているとの答えは1%だった。労務費を価格にどのくらい転嫁できているかの問いに対しては、3割が「転嫁できていない」と回答した。
24年度の想定為替レートは「140円台」が61%で最多。「150円台」が20%、「130円台」が18%だった。「160円台」を想定している企業はなかった。設備投資計画は47%が「横ばい」、33%が「1─3割増」、8%が「1─3割減」だった。
(白木真紀 編集:久保信博)
この記事に関連するニュース
-
焦点:企業決算、日本株高再開の起爆剤か 割高感に厳しい視線も
ロイター / 2024年4月24日 17時1分
-
2024年度、「増収増益」を見込む企業は26.3% 上向き傾向が続くも、勢いはやや鈍化
PR TIMES / 2024年4月23日 16時45分
-
企業の約7割が「賃上げ」を実施 24卒の初任給に影響は? 帝国データバンクが調査
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月22日 5時10分
-
国内景気は、3カ月ぶりに改善 観光産業が押し上げ、今後は賃上げと為替レートの動向が焦点に
PR TIMES / 2024年4月5日 12時40分
-
大企業の賃上げが中小に波及、賃金・物価の好循環「前進」=日銀支店長会議
ロイター / 2024年4月4日 16時59分
ランキング
-
1Googleの「約束破り」が示す検索市場の"危うさ" ヤフーへの技術提供制限で公取委が初の処分
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 7時20分
-
2GWの平均予算は「2万7857円」 過ごし方の3位「買い物」、2位「外食に行く」…「海外旅行」は1%
まいどなニュース / 2024年5月2日 7時50分
-
3政府・日銀 “不意打ち”為替介入か 早朝に一時4円超円高に
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月2日 16時53分
-
4「日本は貧乏な人が行く国」訪日客の素直な見方 「安くてコスパがいい」日本が陥っているワナ
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 12時30分
-
5米スターバックス、3年ぶりの減収…中東での不買運動や北米の節約志向が重荷
読売新聞 / 2024年5月1日 22時24分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください