ハリス氏「新たな道切り開く」、党大会で指名受諾 中間層強化・ガザ停戦訴え
ロイター / 2024年8月23日 15時5分
Nandita Bose Trevor Hunnicutt
[シカゴ 22日 ロイター] - 米民主党の大統領候補ハリス副大統領は22日、党全国大会で指名を正式に受諾した。11月の大統領選は「分断を深めた過去の争いを乗り越える貴重でつかの間の機会、新たな道を切り開くチャンスだ」と訴えた。
また、パレスチナ自治区ガザでの戦争を終わらせ、世界中の専制主義に立ち向かうと強調し、共和党候補のトランプ前大統領との違いを鮮明にした。
「民主主義と専制主義の闘争において、私は自分の立場を理解し、米国がどこに属するかを知っている」と述べ、トランプ氏が独裁者に屈していると批判した。
ガザでの紛争は今こそ停戦と人質解放の合意が必要だと強調。「私は常にイスラエルの自衛権を擁護する」と表明する一方で、ガザで起きたことは「破滅的」で「心が痛む」とも述べた。
「イスラエルが安全になり、人質が解放され、ガザの苦しみが終わり、パレスチナの人々が尊厳、安全、自由、自己決定の権利を実現できるよう、バイデン大統領と共にこの戦争を終わらせるために取り組んでいる」と語った。
米国の利益をイランから守るためにあらゆる必要な措置を取るとし、暴君や独裁者に取り入ることはしないと言明。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記のような指導者は「トランプを応援している」と述べた。
大統領に就任すれば北大西洋条約機構(NATO)の同盟国やウクライナと協力するとも強調した。
<中間層減税を約束>
大統領に当選すれば中間層向けの減税法案の成立を目指すと表明。
トランプ氏は中間層に無関心だとし「トランプ氏の増税の代わりに、1億人以上の国民に恩恵をもたらす中間層向けの減税法案を可決する」と述べた。同氏が計画する関税は価格を押し上げる作用があるとも批判した。
ハリス氏は中間層の強化が自身の「大統領としての決定的な目標だ」とし、当選すれば「全ての人が競い成功するチャンスがある『機会の経済(opportunity economy)』をつくる」と約束した。
人工妊娠中絶の権利擁護や住宅供給の拡大、食品価格の「つり上げ」禁止に取り組む考えも強調した。
また、大統領の免責特権に関する最高裁判決や、トランプ氏が返り咲いた場合のリスクに言及し「制限のないドナルド・トランプを想像してみてほしい」と語った。
トランプ氏はハリス氏の演説中、自身が立ち上げた交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」で「(ハリス氏は)無能と弱さの象徴だ。わが国は世界中で笑われている!」と主張。「彼女が世界の暴君に尊敬されることは決してない!」などと投稿した。
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