スリランカ、35カ国に無料観光ビザ発給へ 経済回復狙う

８月２２日、スリランカのグナワルダナ報道官兼運輸相は閣議で中国やインド、ロシア、日本を含む３５カ国を対象に、無料で観光ビザ（査証）を発給することが承認されたと発表した。観光業の復活を通じ、危機に見舞われたスリランカ経済を回復させる狙いがある。最大都市コロンボの寺院で４月撮影（２０２４年　ロイター/Dinuka Liyanawatte）

［コロンボ　２２日　ロイター］ - スリランカのグナワルダナ報道官兼運輸相は２２日、閣議で中国やインド、ロシア、日本を含む３５カ国を対象に、無料で観光ビザ（査証）を発給することが承認されたと発表した。観光業の復活を通じ、危機に見舞われたスリランカ経済を回復させる狙いがある。

１０月１日に始まる半年間の試験プログラムで、３０日間の観光ビザを発給する。

グナワルダナ氏は閣議後の記者説明で「スリランカをシンガポールやタイ、ベトナムのような無料ビザ国へと変革させ、急成長している観光産業の恩恵に浴するのが狙いだ」と語った。

スリランカはコロナ禍に続き、２０２２年の厳しい経済危機の影響で観光が落ち込んでいたが、昨年から観光客数が持ち直している。今年は８月半ばまでに、２０１９年以来で初めて海外から２００万人近くの観光客が訪れた。年間では２３０万人に達する見通しだ。

観光客のうち最多を占めるのはインドからの２４万６９２２人で、英国の１２万３９９２人がこれに続いている。

スリランカが今年１―６月に得た観光収入は１５億ドルと、前年同期の８億７５００万ドルから大幅増加した。