ベネズエラで反政権デモ=マドゥロ氏、3期目就任強行へ
時事通信 / 2025年1月10日 7時13分
【サンパウロ時事】南米ベネズエラで9日、マドゥロ政権に反対する野党支持者の抗議デモが首都カラカスなどで行われた。野党側は昨年7月の大統領選で統一候補だった元外交官ゴンサレス氏の当選を主張し、米欧も同氏を支持するが、マドゥロ大統領は10日に3期目の就任式を強行する構えだ。
マドゥロ氏の「3選」は選管当局が発表し、最高裁も当選を追認した。しかし、これを裏付ける詳細な開票結果の公表を求める国際社会の声を無視。政権は野党に対する弾圧を強めたほか、ゴンサレス氏を支持する国の一部と断交するなど強気の姿勢を示している。
野党陣営のX(旧ツイッター)には、デモ参加者が「自由、自由」と叫ぶ動画などが投稿された。安全のために身を隠していた野党指導者マチャド氏も数カ月ぶりに姿を見せ、「これから数日間が民主主義にとって極めて重要だ」と呼び掛けた。野党関係者によると、同氏はその後、銃声の中「力ずくで連れ去られた」が、間もなく解放された。
政権側は警察や軍を大規模に展開し警戒。動員された政権の支持者は街を行進した。
スペインに亡命したゴンサレス氏は国際世論に働き掛けようと、米国やアルゼンチンなどを歴訪。9日にドミニカ共和国で街頭演説し、「自由なカラカスですぐに会いましょう」と訴えた。同氏は就任式に合わせて帰国し、自身が正当な「大統領」だとアピールしたい考えだ。しかし、政権は帰国すれば陰謀などの容疑で逮捕すると警告している。
[時事通信社]
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