淡水生物4分の1が絶滅危機=専門家「日本も深刻」―国際自然保護連合
時事通信 / 2025年1月13日 14時28分
国際自然保護連合の研究チームは13日までに、世界の川や湖などの淡水に生息する魚やトンボ、ザリガニなど約2万3000種を調べた結果、4分の1が絶滅の危機にあると英科学誌ネイチャーに発表した。淡水生物の絶滅リスクが地球規模で調査されたのは初めて。国内固有の淡水魚の4割も絶滅のリスクが高いとされており、専門家は「日本でも深刻な事態だ」と警鐘を鳴らしている。
研究チームは、20年以上かけて蓄積された世界の淡水生物2万3496種の生息データを分析。このうち24%について絶滅のリスクが高いと評価した。特にザリガニやカニ、エビなどの「十脚甲殻類」は全体の30%と最も深刻度が高かった。淡水魚は26%、トンボ類は16%だった。
評価に携わった京都大大学院の渡辺勝敏教授(生態学)によると、国内固有の淡水魚約100種のうち、アユモドキなど約40%が絶滅危惧種とされたという。渡辺教授は「日本の淡水生物の絶滅リスクは世界と比べても高い」と指摘する。
主な要因として水田周辺の生息場所の減少や、河川の改修による環境悪化のほか、岐阜県内の長良川で増えるコクチバスなど侵略的外来種の存在が挙げられるという。渡辺教授は「危機の深刻さを正しく理解し、外来種の拡散防止などに一層取り組む必要がある」と話している。
[時事通信社]
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