中国自動車、海外展開を加速=日本の強力なライバルに浮上
時事通信 / 2025年1月13日 18時39分
【北京時事】中国自動車メーカーが海外展開を急いでいる。2024年は、電気自動車(EV)国内最大手の比亜迪(BYD)などが海外で相次いで工場を稼働。世界で存在感を急速に高めており、日本勢の強力なライバルに浮上している。
「より多くの車を市場に投入する」。BYDによると、王伝福会長は24年7月、タイ東部で新工場の式典に出席し、同国での事業を一段と拡大させる考えを示した。同社は同年にウズベキスタンでも完成車の生産を始めたほか、トルコなどへの投資計画も発表。広州汽車集団傘下のEVメーカーも海外進出を加速させた。
背景にあるのは、輸出急増に伴う海外との摩擦拡大だ。19年に102万台だった中国の新車輸出台数は24年に585万9000台に急拡大。25年もさらに増える見通しだ。
中国製の販売が増えた欧州連合(EU)は24年、中国製EVに対する関税を大幅に引き上げ、域内メーカーを守る姿勢を鮮明にした。フォンデアライエン欧州委員長は同年5月に行われた習近平国家主席との面談直後、「(中国製が)市場にあふれている」と不満をぶちまけた。
一方、中国では近年、家電メーカーなどもEV開発に乗り出し、中国勢同士の競争が激化。淘汰(とうた)も進んでおり、「生き残るには海外で生産を増やすしかない」(中国EV大手関係者)のが本音だ。
迎え撃つ形の日本メーカーは、「中国勢は既に脅威になりつつある」(北京駐在の日系自動車大手)と警戒感を強めている。日本勢が先行してきた東南アジアでは、中国にシェアを奪われているだけでなく、「人材争奪戦も始まっている」と明かした。
[時事通信社]
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