与野党、真相解明求める声＝都議会自民裏金問題で

　東京都議会の自民党会派での裏金問題を巡り、与野党からは２３日、さらなる説明を求める声が相次いだ。２４日の通常国会召集を前に、幕引きを図りたかった自民の思惑は外れ、国会審議で論点となるのは必至だ。

　都議会自民は２３日、政治資金収支報告書の訂正や幹事長経験者の都議選公認見送りなどを発表。自民東京都連会長の井上信治衆院議員は２３日、国会内で記者団に「（都議会自民に対し）都民が納得できる対応をしてもらいたいと言っていた。その意味で一定の回答がされた」と対応を評価した。

　これに対し、公明の西田実仁幹事長は記者団に「『税務上どうなのか』という指摘も出てくる。非常に深刻で、処分が妥当かどうか詳細に見たい」と発言。「全容解明をぜひ求めたい」と自民にさらなる対応を要請した。

　立憲民主党の重徳和彦政調会長は記者会見で、都議会自民の裏金問題は「自民の体質だ」と指摘。「どういう経緯で発生したのか究明が進んでいない」と述べ、派閥裏金事件とともに通常国会で追及する構えだ。

　日本維新の会の岩谷良平幹事長は記者団に「自民の金権、裏金体質がまん延してる表れだ。氷山の一角の可能性があり、徹底的にうみを出し切るべきだ」と語った。

　国民民主党の古川元久代表代行は記者団に、使途や経緯の説明がなければ「誰も納得しない」と述べた。　

［時事通信社］