土器片に漢字、最古級文章か=「何不」と解読案―高知
時事通信 / 2025年2月5日 4時59分
高知県南国市の「若宮ノ東遺跡」から出土した弥生時代後期~古墳時代初頭の土器片に刻まれた文字が、漢字2字である可能性が高いことが分かった。県立埋蔵文化財センター(同市)は調査報告書で「何不」との解読案を提示。仮に文章だった場合、国内では最古級の史料となるという。同センターでは7日から土器片を特別展示する。土曜休館で28日まで。
若宮ノ東遺跡は南国市中心部にある弥生時代以降の集落跡で、これまでの発掘調査で8棟の高床式倉庫跡などが確認されている。国衙(古代の国の役所)が置かれ、平安時代の10世紀には土佐日記で知られる紀貫之が赴任した。
同センターによると、2018年に出土した、つぼの首から肩部分にかけての10センチほどの土器片に、工具で文字のような線が刻まれていた。
国立歴史民俗博物館の平川南・元館長(日本古代史)らが分析を行い、筆の払いやとめを意識したとみられることから文字と判断。書き順などから「何不」との解読案を示した。土器全体を復元した場合、最大7文字の文章だった可能性があるとした。
現在、国内で書かれた最古の文章とされるのは、稲荷山古墳(埼玉県)から出土した国宝の鉄剣に刻まれた銘文。5世紀末の古墳時代後期のもので、「ワカタケル大王」など115文字が残されている。
若宮ノ東遺跡からは、文字のようなものが刻まれた土器片がほかにも4点出土している。同センターの久家隆芳チーフは「研究史を塗り替える可能性があるので、今後も丁寧に調査を続ける。日本と大陸の交流の歴史など、幅広く研究が活性化するきっかけになれば」と話している。
[時事通信社]
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