身元は国交省職員＝大阪市内で頭部発見―山中の切断遺体・府警

　大阪府東大阪市山手町の山中で、切断された成人男性の遺体が見つかった事件で、府警は５日、身元は大阪市中央区、国土交通省職員の神岡孝充さん（５２）と判明したと発表した。ＤＮＡ型鑑定などで特定した。昨年末から行方が分からず、親族から捜索願が出されていた。

　遺体は１月２５日、胴体から頭部や手足が切り離された状態で発見された。府警捜査１課は死体遺棄容疑で、神岡さんと同じマンションに住む大木滉斗容疑者（２８）を逮捕しており、殺人容疑も視野に亡くなった経緯を詳しく調べる。

　また今月３日、大阪市中央区島之内の廃虚マンション内で、警察官が切断された遺体の頭部を発見したことも分かった。司法解剖の結果、死因は窒息死で、死後に切断されたとみられるという。

　国交省などによると、神岡さんは同省航空保安大学校（同府泉佐野市）の会計課長で、最後に姿が確認されたのは昨年１２月２６日の出勤時。翌２７日はテレワーク勤務で、午後３時ごろに勤務終了の連絡があった。連絡はメールで済ますことが多く、映像や通話での確認はしていないという。

　神岡さんは同２７日から海外にいる妻に会いに行く予定だったが、２９日午後、妻から府警南署に「夫と連絡が取れない」と通報があった。翌月１日、警察官が神岡さんの部屋を調べたが不在で、部屋には出国準備を整えた荷物が置かれていたという。　

［時事通信社］