シンガポール、2020年GDP見通しを再び下方修正
ロイター / 2020年5月26日 14時57分
5月26日、シンガポール貿易産業省は、2020年の国内総生産(GDP)成長率見通しをマイナス7─マイナス4%とし、従来のマイナス4─マイナス1%から引き下げた。今年の成長率見通しの下方修正は3回目。写真はシンガポールで4月撮影(2020年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 26日 ロイター] - シンガポール貿易産業省は26日、2020年の国内総生産(GDP)成長率見通しをマイナス7─マイナス4%とし、従来のマイナス4─マイナス1%から引き下げた。今年の成長率見通しの下方修正は3回目。
第1・四半期のGDP改定値は前年比0.7%減、前期比年率4.7%減となり、速報値より小幅な落ち込みに改定された。[nL4N2BJ0DX]
貿易産業省は「(20年成長率見通しを)下方修正したが、新型コロナウイルスの流行期間やその深刻さに加え、景気回復の道筋に関しては、著しい不透明感が残る」と指摘した。
シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)の首席エコノミスト、エド・ロビンソン氏はGDP発表後、金融政策に変更はなく、予定通り10月に見直すと表明した。
政府は20年の非石油部門輸出見通しも4.0%減─1.0%減に下方修正。従来は0.5%減─1.5%増と見込んでいた。輸出はこれまで、医薬品への需要急増などに支えられて堅調に推移していた。
旺盛な需要で医薬品の生産が2倍以上に増えたのを受け、同日発表のシンガポールの4月の鉱工業生産(製造業生産)指数は前月比(季節調整済み)で3.6%上昇、前年比では13%上昇となった。
シンガポールでは新型コロナの感染拡大を防ぐため約2カ月にわたりロックダウン(都市封鎖)が実施され、大半の職場が閉鎖されている。アナリストは、こうした措置の影響で第2・四半期のGDPは落ち込みが拡大するとみている。
同国はアジアで最も感染者数が多い国の1つで、政府は6月から開始するロックダウンの緩和は段階的に進める方針を示している。
今年のGDP成長率は当初プラス0.5─プラス2.5%と見込んでいたが、2月にマイナス0.5─プラス1.5%に下方修正していた。
OCBCの国債調査・戦略部門代表、セレーナ・リン氏は「下方修正は、封鎖期間や脆弱な回復軌道を背景に景気が第2・四半期に著しく悪化することを暗示している」と分析した。
シンガポールの財務相は同日中に、新型コロナ流行で打撃を受けた企業と家計の支援に向けた最新の景気対策を公表する見通し。
*内容を追加しました。
この記事に関連するニュース
-
【経済予測】IMFによる〈日本の24暦年実質GDP成長率見通し〉は+0.7%へ。前回発表から下方修正されるも「まだ高すぎ」【解説:エコノミスト宅森昭吉氏】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月24日 7時0分
-
インフレ率は順調に低下するも、世界経済は足踏み、IMF経済見通し(世界)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月23日 1時30分
-
日銀にまた逆風~「ゲタ」に変化、7月「展望レポート」24年度成長率見通しは下振れ必至~(愛宕伸康)
トウシル / 2024年7月3日 8時0分
-
実質GDP「年率2.9%減」…異例の同時発表となった「日銀短観(6月調査)」と「GDP統計(1~3月期GDP改定値)」の要点【解説:エコノミスト宅森昭吉氏】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月2日 7時0分
-
1-3月期実質GDP、前期比年率2.9%減に下方改定 建設統計修正で
ロイター / 2024年7月1日 10時6分
ランキング
-
1フランスTGVの破壊行為、アタル首相「組織的に準備され連携されていた」…数日間は鉄道網混乱
読売新聞 / 2024年7月26日 23時52分
-
2銃撃現場で「再び集会を開く」 トランプ氏投稿、時期言及せず
共同通信 / 2024年7月27日 8時4分
-
3黒人生徒を「奴隷オークション」、南ア学校で人種差別的いじめか
AFPBB News / 2024年7月27日 11時7分
-
4パリ五輪開会式の五輪旗の掲揚で〝ミス〟 上下逆に「恥ずかしい瞬間生み出した」
産経ニュース / 2024年7月27日 14時45分
-
5パリ五輪開会式成功も戦争の影落とす イスラエル選手団にブーイング、テロにおびえる市民
産経ニュース / 2024年7月27日 11時29分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください