情報BOX:風雲急のポスト安倍レース、後継候補の顔ぶれ
ロイター / 2020年8月28日 16時27分
[東京 28日 ロイター] - 安倍晋三首相が突然、辞任の意向を固めたことで、後継者レースが本格化する。議院内閣制の日本では通常、与党第一党の党首が首相に任命される。以下、名前が浮上する候補をまとめた。
◎石破茂(いしば・しげる、63歳)
タカ派の元防衛相。安倍首相を批判的な目でみる、自民党内では珍しい存在。世論調査で次期首相候補のトップに名前が挙がるが、党内の国会議員からの人気は高くない。
農林水産相、地方創生・国家戦略特別区域担当相を歴任。2012年の党総裁選では、地方議員と党員が参加する1回目の投票で安倍氏を破り、草の根の支持の強さを見せつけた。しかし、国会議員のみが参加する決戦投票で敗れた。18年の総裁選でも安倍氏に勝てなかった。
経済・金融政策については、日銀の超低金利政策が地方銀行を痛めつけていると批判し、格差拡大を是正するために公共事業の支出拡大を訴えている。
◎岸田文雄(きしだ・ふみお、63歳)
2012年から2017年まで、第2次安倍内閣で長く外相を務め、世界中を飛び回った。
広島県選出の衆議院議員で、控えめとも評される岸田氏は安倍氏の後継者と一般的に考えられているが、世論調査で次期首相候補の上位には名前が挙がらない。
自民党内ではハト派寄りの派閥に属し、安倍氏に比べて憲法9条の改正には前向きでないとみられている。
日銀の超緩和的な金融政策について「いつまでも続けることは難しい」と述べたことがある。
◎河野太郎(こうの・たろう、57歳)
「異端児」、「変人」などと呼ばれることがある防衛相。今年6月には米国の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備手続き停止を決め、波紋を呼んだ。安倍政権の主要政策とは一線を画すことがある。
米ワシントンのジョージタウン大学で学び、英語が堪能、外相や行政改革担当相を歴任した。
官房長官や衆議院議長、外相などを務めた父の河野洋平氏とは異なる側面を持つ保守政治家。韓国との歴史問題には厳しい姿勢で臨む。洋平氏は1993年、第2次世界大戦中の従軍慰安婦問題について謝罪する「河野談話」を発表した。
◎菅義偉(すが・よしひで、71歳)
2世、3世が多い日本の政界において、たたき上げの政治家として官房長官まで上り詰め、政権のスポークスマンとして政策を調整してきた。
2006年から07年の第一次安倍政権時は総務相などを務めた。安倍氏の盟友として、2012年の再登板を後押しした。
2019年4月に新天皇が即位した際、元号「令和」を発表して話題となり、安倍氏の後継者の1人に浮上した。しかし、2019年10月、菅氏に近い閣僚2人が不祥事で辞任すると、政権内での影響力が低下した。
◎小泉進次郎(こいずみ・しんじろう、39歳)
「カリスマ宰相」小泉純一郎元首相の次男で、将来の首相候補としてしばしば名前が浮上する。一方、まだ若すぎると考えるとの見方も多い。
現在環境相の小泉氏の考え方は安倍首相の保守的な信条と共鳴するところがあり、東京・九段の靖国神社にも参拝する。
小泉氏は、石炭火力の使用が多い日本のエネルギー政策の見直しを進めることで改革者としてのイメージを自身に投影する一方、自民党内で怒りを買わないよう慎重な振る舞いも見せている。
◎加藤勝信(かとう・かつのぶ、64歳)、西村康稔(にしむら・やすとし、57歳)
今年前半に新型コロナウイルスの感染が国内で確認された当初、会見などで前面に出ていたのは厚生労働相の加藤氏だった。しかし、経済産業省の官僚出身の西村経済再生担当相が、次第に中心的な役割を負うようになってきた。
4人の子を持つ加藤氏は2015年、低迷する出生率を改善するため、少子化担当大臣を任された。加藤氏は元財務官僚。
◎野田聖子(のだ・せいこ、59歳)
日本初の女性宰相を目指すとかねてから公言している元総務相。安倍氏の政策をたびたび批判する。女性活躍担当相も務めた。2018年の自民党総裁選では、十分な数の推薦人を確保できずに立候補を断念した。
この記事に関連するニュース
-
菅義偉元首相の訪米きっかけに自民でキングメーカー争い再燃!裏で蠢くのは麻生太郎と岸田文雄
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月10日 11時12分
-
「ポスト石破レース」の"本命"林官房長官の行く末 政界の119番「火消し専門」からの脱皮がカギ
東洋経済オンライン / 2025年1月10日 11時0分
-
石破首相に敗れた8人、再挑戦見据えじわり始動…非主流は勉強会や地方回り・主流は露出高め実績づくり
読売新聞 / 2025年1月10日 7時55分
-
「森山幹事長続投」に自民党内は大反発…瀕死の石破政権、後任に浮上した「まさかの名前」【2024 政治記事 3位】
集英社オンライン / 2024年12月24日 8時0分
-
高市早苗氏が自民党執行部を猛批判もSNSは冷ややか…大臣時代から威勢がイイのは「口」だけ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月23日 14時3分
ランキング
-
1拘束の韓国大統領が談話「残念ながらこの国の法はすべて崩れた」「流血を防ぐため応じた」
読売新聞 / 2025年1月15日 11時52分
-
2韓国・尹錫悦大統領の拘束令状を執行、現職で初…戒厳令宣布巡り
読売新聞 / 2025年1月15日 10時55分
-
3ロシア外相、日本の「対話再開」姿勢に苦言=文化フェスは評価
時事通信 / 2025年1月14日 22時1分
-
4米SEC、マスク氏を提訴 ツイッター株取得の開示遅れで
ロイター / 2025年1月15日 10時50分
-
5世界の軍事力ランキングで韓国5位、北朝鮮34位、日本は?=韓国ネット「意味ない」「実際に戦ったら…」
Record China / 2025年1月15日 10時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください