景気「一部に足踏み残るが緩やかに回復」に上方修正、消費など改善=8月月例経済報告
ロイター / 2024年8月29日 18時9分
政府は29日に公表した8月の月例経済報告で、景気の総括判断を「一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している」とし、1年3カ月ぶりに上方修正した。写真は2017年1月、都内で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Yoshifumi Takemoto
[東京 29日 ロイター] - 政府は29日に公表した8月の月例経済報告で、景気の総括判断を「一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している」とし、1年3カ月ぶりに上方修正した。「個人消費」と「住宅建設」の判断を引き上げたことを反映した。従来は「このところ足踏みもみられるが、緩やかに回復している」と記載していた。
7月の月例では「持ち直しに足踏みがみられる」としていた個人消費の判断を8月は「一部に足踏みが残るものの、このところ持ち直しの動きがみられる」に引き上げた。1─3月に出荷停止の影響が響いた自動車販売の反動増などで4-6月の個人消費が実質成長率を押し上げたことなどを反映した。定額減税による可処分所得の増加に加え、猛暑でエアコン・日傘・アイスクリームなど季節商材の販売が好調だった。
もっとも猛暑による外出控えや南海トラフ地震臨時情報発表後のイベント中止や旅館などの宿泊キャンセルなどマイナス要因もある。
足元の円安是正で輸入物価は下落方向に向かうと見込まれるが、コメの価格が7月は前年比17%も上昇しており、低所得層等への影響を注視するとしている。
住宅建設は7月の「弱含んでいる」から「おおむね横ばいとなっている」に上方修正された。2021年末以降減少を続けてきた持家の建設着工が下げ止まったことなどを反映した。
設備投資は「持ち直しの動きがみられる」、生産も「このところ持ち直しがみられる」との判断を据え置いた。
※〔表〕月例経済報告の景気判断の推移
(竹本能文 編集:石田仁志)
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