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中国で国債買い入れの憶測、習氏の発言きっかけ 専門家は否定的

ロイター / 2024年3月29日 19時41分

中国の習近平国家主席が数カ月前に行った演説の内容が明らかになり、中国人民銀行(中央銀行)が景気下支えのために積極的な国債を買い入れを開始するのではないかとの憶測が広がっている。11日撮影。(2024年 ロイター/Tingshu Wang/File Photo)

Ryan Woo

[北京 29日 ロイター] - 中国の習近平国家主席が数カ月前に行った演説の内容が明らかになり、中国人民銀行(中央銀行)が景気下支えのために積極的な国債を買い入れを開始するのではないかとの憶測が広がっている。

ただアナリストの多くは量的緩和による大規模な流動性供給ではなく、伝統的な手段が用いられると予想している。

習氏は昨年10月の金融会合で「人民銀はオペ(公開市場操作)で国債の取引を徐々に拡大しなければならない」と述べた。この発言はこれまで公表されておらず、今月出版された本で明らかになった。

香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが28日に発言を取り上げたことから、習氏の言葉をどう解釈するかが市場で話題になった。

人民銀はインフレと資産バブルへの懸念から大規模な流動性供給には消極的だ。人民銀にコメントを求めたが返答はない。

モルガン・スタンレーの中国担当チーフエコノミスト、ロビン・シン氏は投資家向けのメモで、習氏は発行市場での国債購入に言及しておらず、量的緩和を示唆するものではないと指摘。

「実際、同じ演説でレバレッジ解消のプロセスには資金と信用供給のより厳格な管理が必要とのタカ派的なコメントをしている。これは誤った配分を防ぐために引き続き緊縮財政を志向していることを示す」と分析した。

UBSインベストメント・バンクのアジア経済部門責任者で中国担当チーフエコノミストのタオ・ワン氏は、流動性管理を目的とした国債取引の選択肢拡大など、人民銀の金融政策手段を拡充することを習氏は求めていると述べた。

マッコーリーのエコノミストはメモで、人民銀は金利を引き下げる余地があるとし、利下げ余地がなく量的緩和を導入した主要中銀とは違うと指摘した。

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