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フィリピンとベトナム、防衛関係強化で合意 中国念頭に協力

ロイター / 2024年8月30日 19時27分

 8月30日、フィリピンとベトナムは防衛協力協定に調印する。写真はフィリピンのマルコス大統領。7月、マニラ首都圏ケソン市内で撮影(2024年 ロイター/Lisa Marie David)

Mikhail Flores

[マニラ 30日 ロイター] - フィリピンとベトナムは30日、海洋安全保障を含む防衛・軍事関係を深化させることで合意した。南シナ海での中国の活動に以前から反対している両国にとり重要な一歩となる。

ベトナムのファン・バン・ザン国防相がテオドロ国防相と会談するためフィリピンを訪問。30日にはマルコス大統領を表敬訪問した。

マルコス氏は「われわれは防衛協力、安全保障協力、海洋協力、また当然、貿易分野についても協議している」と表明。「今回の訪問は両国の関係を深め、幅を広げる、さらなる推進力となる」と述べた。

フィリピン国防省は「両国防相は、あらゆるレベルでの継続的な交流と関与を通じて、防衛・軍事協力を深めるという揺るぎない決意を表明した」と述べた。

テオドロ国防相は、南シナ海の平和と安定、航行と航空の自由確保で東南アジア諸国連合(ASEAN)が中核になることが重要だと指摘。「ASEAN諸国と協力し具体的かつ効果的な措置を講じることについて話し合った」と述べた。

南シナ海では中国の海警局が近隣諸国の排他的経済水域(EEZ)内で活動しており、緊張が高まっている。

ベトナムは中国による主権侵害とみられる活動に反対する一方、両国の共産党が長年築き上げてきた緊密な関係を維持する必要にも迫られている。

一方のフィリピンは南シナ海を巡ってほぼ毎週のように中国と非難の応酬を繰り広げている。

ベトナムとフィリピンは、南シナ海のスプラトリー諸島の領有権をともに主張しているものの、協力して問題を解決する意向を示しており、今月には両国の沿岸警備隊がマニラ湾近海で初の共同訓練を実施した。

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