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ファンタジー・SF映画向けに「架空言語」創作 米国人夫婦

AFPBB News / 2024年8月12日 21時0分

北アイルランド・バンブリッジで行われた「ゲーム・オブ・スローンズ」のスタジオツアー(2022年2月2日撮影)。(c)Paul Faith / AFP

【AFP=時事】テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)」のドスラク語やヴァリリア語、映画『デューン(Dune)』のチャコブサ(Chakobsa)砂漠の民が話す言葉。こうした架空の言語は、米国人のデービッド・ピーターソン(David Peterson)氏とジェシー・ピーターソン(Jessie Peterson)氏夫妻が考案したものだ。映画やテレビドラマのキャラクターのために語彙(ごい)や文法をつくり出すことを職業にしているのは、世界中でこの2人しかいないとみられている。


「あなたは私の最後の希望、わが血族の血」


「ゲーム・オブ・スローンズ」でドスラク語のせりふが語られると、視聴者はファンタジーの世界に一気に引き込まれる。




 ところが、「ゲーム・オブ・スローンズ」や『デューン』の原作には、架空の言語は数語しか登場しない。映像用に完成させたのが、ピーターソン夫妻だ。


■始まりはクリンゴン人


 言語クリエーターが映画に起用されるようになったきっかけは、少なくとも1985年にさかのぼる。マーク・オークランド(Marc Okrand)氏が「スター・トレック(Star Trek)」シリーズでクリンゴン(Klingon)人の言葉をつくったのが始まりだった。


 それ以降、多くのファンタジー作品に架空の言語が登場するようになった。


 経験豊かな言語学者のデービッド氏が初めてギャラをもらったのは、2009年のコンペで優勝し、ドスラク語の考案という仕事を引き受けた時だった。


 仏リール(Lille)で今年3月、テレビシリーズ・フェスティバルのゲストに招かれた夫妻は、言語をどのように考案するかについてレクチャーした。


 登場人物の環境、経歴、使用するアイテムについて話し合い、そこから、どんな言語にするべきかを「推定」しながら考え出していくという。


 例えば、ピクサー・アニメーション・スタジオ(Pixar Animation Studios)の映画『マイ・エレメント(Elemental)』では、火のエレメントのキャラクターが話す言語というリクエストを受け、ジェシー氏は、爆発音やマッチをする音をヒントに単語を考え出した。


 単語をつくって終わり、ではない。まず、文法の構築から取り掛かり、女性名詞か男性名詞、動詞の時制などもつくり込む。言葉の響きに取り組むのは音楽好きのデービッド氏、語彙を考え出すのはジェシー氏の担当だ。

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