1歳の実子に薬盛りネットで寄付金集め、母親起訴 オーストラリア

使用済みの薬の包装（2023年6月8日撮影、資料写真）。(c)Olivier MORIN/AFP

【AFP＝時事】オーストラリア・クイーンズランド州の警察やメディアによると、1歳の娘に薬を盛り、苦しむ様子を撮影した動画をインターネットの資金集めサイトに投稿し、寄付金をだまし取ろうとした母親（34）が16日、起訴された。

州警察関係者は16日、母親について、医師の指示なく処方薬や市販薬を子どもに投与していたことを「多大な努力を払って」隠していたと述べた。

警察によると、昨年10月、州都ブリスベンの病院関係者が、深刻な精神疾患として治療を受けに来た女児に疑念を抱き通報。警察は即座に子どもを保護し、捜査を開始した。

母親はクイーンズランド州サンシャインコースト在住と報じられているが、警察は公式にこれを認めていない。

この母親は昨年8～10月、娘が「苦痛にさいなまれている様子」を撮影し、クラウドファンディングサイト「ゴー・ファンド・ミー」にその動画を投稿、寄付金を集めようとしたとされる。

警察によれば今月行われた検査で、医師の指示がない薬物について陽性が確認された。母親は11件の罪状で起訴されている。

警察関係者は「表現する言葉がないほど嫌悪すべき種類の犯罪」「子ども、特に大人に完全に依存している幼い子どもを傷つけることに弁解の余地はない」と非難した。

母親はゴー・ファンド・ミーを通じて約6万豪ドル（約580万円）を集めたとされている。同サイトは寄付をした人に返金するための対応を進めているという。

母親は17日、ブリスベンの治安判事裁判所に出廷する予定となっている。

【翻訳編集】AFPBB News