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中学生の頃に「ズッ友」だった女友だちと、アラサー世代で再会したら無性に「イラッ」とした話

オールアバウト / 2024年5月9日 21時25分

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仕事、結婚、出産を機に友人関係は変化する。かつて「イツメン(いつものメンバー)」「二娘一(にこいち)」「我等友情永久不滅」と、プリクラにこんな文字を書き込んだアラサー世代たちの、現在の人間関係はどう変容したのか。

「イツメン(いつものメンバーの略)」「二娘一(にこいち)」「我等友情永久不滅」――。中高生の頃、友人たちと撮ったプリクラにこんな文字を書き込んだ経験のあるアラサー世代は多いのではないだろうか。しかし女の友情は、アラサーを境に、“なんとなく”途切れることがある。

アラサー世代、「ズッ友」のその後

先日、筆者が実家に戻った際、中学生の頃に友人のミサ(32歳/仮名)と撮った懐かしいプリクラが出てきた。そこには、「ズッ友(ずっと友達の略)」の文字がある。しかし現在、ミサとは全く連絡をとっておらず、つながっているのはInstagramだけだ。

ミサは地元で結婚し、現在は専業主婦として小学生になる子どもを育てている。Instagramには、子どもの学校行事や、マイホームのことが頻繁に投稿されていた。

「私、いつからミサに会わなくなったっけ……」

ふと思い返してみると、ミサと最後に会ったのは、26歳の時だ。当時、ミサが出産した直後で、彼女は結婚生活のことや、子どもやマイホームの計画について話していた。一方、その頃の筆者は仕事に夢中で、ミサの話に一切興味が持てなかった。それはミサも同じで、子どもをあやしながら、どこか上の空で筆者の仕事の話を聞いていた。

その時、ミサが筆者に「サチコ(筆者)は独身で子どももいないし、自由でいいな~」と言った。それはミサが悪気なく発した言葉だったように思う。しかし当時、結婚はおろか、恋愛ですらしていなかった筆者は、ミサの言葉になんだかイラっとしてしまったのだ。

その後、私たちは会わなくなった。仲が悪くなったわけでなく、なんとなく会わなくなったのだ。

中学校の頃、筆者とミサはいつも一緒で最も気の合う友人同士だったはず。同じ教室で学び、おそろいのキーホルダーをつけていた。しかしアラサーに差し掛かった私たちは、いつの間にか「共通項」を失っていた。

ことあるごとに夫を連れてくる友人にイラッ

筆者のように、アラサーを機に、途切れる友人関係を経験した人は多い。

「女子会に旦那さんを連れてくるようになって、友人と疎遠になりました」

こう話すのはミチコさん(32歳/仮名)だ。彼女は、大学時代の親友のカナさん(32歳/仮名)と30歳になるまで、月1で日本酒女子会を開いていた。互いに恋愛体質だったこともあり、恋愛の話で盛り上がっていたという。

「ある日、カナが『紹介したい人がいる』と彼氏を女子会に連れてきて」

この日を境に、カナさんは女子会に頻繁に彼氏を連れてくるようになった。ほどなくしてカナさんは婚約。ミチコさんはカナさんの結婚式で、友人代表あいさつを務めた。

「親友の結婚はすごくうれしかったです。でもカナが結婚して、私たちの友情関係は変わりました。その後も、月1女子会は開催していたものの、カナが旦那さんを呼ぶことも増えて。『呼んでいい?』と言われると、ノーとは言えないし」

2人でやる女子会に夫を連れてくるカナさんにモヤっとすることがあったものの、2人の友情関係は続いた。しかしある日、2人が会わなくなる決定的な出来事が起こった。

「カナが『ミチコが結婚したら、夫婦4人でダブル旅行したいね』と言ってきたんです。当時の私は婚活に苦戦していたので、その言葉にイラっとしてしまって。その態度がカナにも伝わったのかもしれません。この出来事を境に、会わなくなりました」

その後、ミチコさんは、仕事を理由にカナさんからの誘いを何度か断ったという。2人の関係は、そのままフェードアウトした。

「カナが言った『夫婦4人でダブル旅行したいね』に悪気がないことは分かっているんです。でも今は会わない方が互いのためだと思います」

仕事、結婚、出産を機に、一度離れた友情はどうなる?

仕事、結婚、出産……なにかと選択肢の多いアラサー世代は、人生の分岐点において、終わる友人関係がある。

今回紹介したケースのほかにも「子どもが生まれた友人と話が合わなくなった」「結婚した途端、独身の友人から誘われなくなって寂しい思いをした」という声は多い。

その際、「友人が変わってしまった」と嘆くアラサー世代も多いが、変わったのは、友人ではなく、自分自身だったというケースもある。

しかし、友人関係がいったん途切れ、疎遠になることは悪いことばかりではない。職場、趣味の場、子どもの学校で、自分のライフステージに合った新たな人間関係が生まれることもある。

恋愛と違って、友情に決定的な別れはない。一度途絶えてしまった友情も、長い人生のどこかで、また復活する可能性がある。

先日、ミサから「久しぶりに会おうよ」と連絡をもらった。子育てが落ちつた彼女は、在宅でできる仕事を始めたという。また「共通の話題」で盛り上がりそうだ。

この記事の筆者:毒島 サチコ プロフィール
ライター・インタビュアー。緻密な当事者インタビューや体験談、その背景にひそむ社会問題などを切り口に、複数のWebメディアやファッション誌でコラム、リポート、インタビュー、エッセイ記事などを担当。
(文:毒島 サチコ)

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