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2025年冬ドラマは「新感覚のリーガルドラマ」に注目! 松村北斗の好演が光る『アンサンブル』は必見

オールアバウト / 2025年1月31日 21時15分

2025年冬ドラマは「新感覚のリーガルドラマ」に注目! 松村北斗の好演が光る『アンサンブル』は必見

話題作が目白押しの2025年の冬ドラマですが、今回はその中でも弁護士が主役となるリーガルドラマに注目。この記事では、『アンサンブル』と『法廷のドラゴン』の魅力を、元テレビ局スタッフが解説します。(サムネイル画像出典:『アンサンブル』公式Webサイトより)

今期の冬ドラマはさまざまなジャンルの作品が放送されていますが、中でも注目したいのが「弁護士」を取り扱ったリーガルドラマです。2024年に放送したNHK連続テレビ小説『虎に翼』が記憶に新しいところですが、これまで数多くのリーガルドラマが制作されています。

現在放送中の『アンサンブル』(日本テレビ系)と『法廷のドラゴン』(テレビ東京系)は、これまでにない変わった作品となっています。この記事では、毎シーズン全てのドラマをチェックしている元テレビ局スタッフが、『アンサンブル』と『法廷のドラゴン』の魅力を解説します。

これまでになかった将棋×裁判で描く『法廷のドラゴン』

はじめに紹介するのは、上白石萌音さんが主演を務める『法廷のドラゴン』です。

上白石さんが演じるのは、かつて将棋の世界で天才と呼ばれた天童竜美。初となるプロ女性棋士の誕生を期待されていましたが、夢を諦めて弁護士に転向した女性です。

元棋士の女性弁護士という設定が珍しいですが、竜美は裁判を進めるうえで何かと将棋の理論を活用。裁判が起きると、法廷を将棋盤に見立てて将棋の対局のように戦法を編み出します。将棋で数々の修羅場をくぐり抜けてきた竜美は、新米弁護士ながら奇抜とも言える戦法で、見事に勝利を導くのです。

例えば、第1話では不用品の買取詐欺にあった被害者を救済するために、将棋の戦法の1つである「穴熊囲い」を提示。さらに、第2話でも「持将棋」と呼ばれる、膠着(こうちゃく)した際に用いられる互いの持ち駒を点数化して勝敗や引き分けを決める作戦を取るなど、とにかく全ての裁判を将棋の戦法で解決します。

ドラマでは、映像的にも竜美が将棋を指す演出を採用。これまでになかったリーガルドラマとして話題を呼び、視聴率は同枠で枠移行前の「ドラマ8」も通して歴代最高を記録します。TVerの見逃し配信でも人気を博し、初回放送はテレビ東京ゴールデン帯の番組史上最速で100万回を突破する快挙を成し遂げました。

変人弁護士役を上白石萌音がコミカルに表現

このドラマの最大の魅力は将棋と裁判をかけ合わせたところですが、それ以外にも面白い部分がたくさんあります。

まず、竜美のキャラクターです。これまで変わり者の弁護士が登場するドラマは数多くありますが、竜美は飛び抜けた変人。前述したとおりに異常な将棋オタクなうえに、世間知らずで空気を読めず、曲がったことが嫌いというガンコな性格をしています。

竜美は、高杉真宙さん演じる弁護士・歩田虎太郎とバディを組むのですが、味方のことも放っておき1人で「長考」する場面も。理論がまとまると、将棋番組でよく見る解説パネルを使って戦術を説明します。なんとも不思議ちゃんキャラな竜美ですが、上白石さんがチャーミングに熱演して魅力的な人物に仕上げることに成功。セリフの間のとり方や表情の作り込みがうまく、少しコミュニケーション能力に難がある部分もコミカルに見せています。

正直、実際にいたら迷惑な人物の竜美を上白石さんが嫌みのないキャラクターに仕上げているのがドラマの魅力です。上白石さんのビジュアルも元天才棋士役にぴったりで、視聴者はドラマの世界観にグイグイと引き込まれていきます。

今後が気になる『法廷のドラゴン』ですが、2人のほかにも白石麻衣さんや和久井映見さん、田辺誠一さん、小林聡美さんなど実力派俳優陣が出演中。上白石さんと高杉さんのバランスもよく、放送回を重ねるごとに面白くなっていきそうなドラマです。

川口春奈×松村北斗が描く『アンサンブル』

そして、『法廷のドラゴン』に負けず劣らず奇妙な設定なのが『アンサンブル』です。

川口春奈さんが主演を務めるドラマで、現実主義の女性弁護士・小山瀬奈を担当します。そんな瀬奈とバディを組んで裁判を解決するのが、SixTONESの松村北斗さん演じる理想主義の新人弁護士・真戸原優。2人が、さまざまな恋愛トラブル裁判を解決していく中で、恋の教訓を得て自分たちの恋愛に生かしていくストーリーのドラマです。

日本テレビの公式Webサイトでも、“リーガルラブストーリー”と名付けられているのですが、とにかく恋愛トラブルだけを扱うというのが珍しいポイント。さらに、本記事執筆時点(1月末)では明らかになっていませんが、瀬奈と真戸原は恋人関係になっていくようで、裁判を担当するバディが恋人同士というのもあまり聞いたことがない設定です。

裁判を通して恋愛が進展していく新感覚のリーガルドラマ

恋愛に特化したリーガルドラマとなった『アンサンブル』ですが、第2話まで見た感想としてバランスのいい作品だと感じました。主人公の瀬奈は、過去の恋愛に関するトラウマがあり、私生活でも裁判でもどこか冷めていて、効率化することが趣味。その一方で、温かい家庭に育った真戸原は弁護士なのに人を疑うことを知らず、裁判の勝敗よりも依頼人が本当に幸せなのかを追求します。

結果として、バディでありながら意見がぶつかることに。対立しながらも、互いにいい部分を見つけ出し絆を強めていくストーリーとなります。惹かれ合う2人が、仕事を通じて互いを理解し、恋愛に発展する流れが自然で、裁判パートと恋愛パートを視聴者はストレスなく見ることができるのです。

普通ならば、仕事である裁判とプライベートの恋愛は切り離されますが、『アンサンブル』ではうまくミックスしています。例えば、第2話では互いの心がすれ違っていた夫婦の裁判を担当しますが、瀬奈は裁判を通してトラウマに向き合うことを決意。裁判が終わると恋愛パートでも進展がある作りとなり、相乗効果で続きが見たい演出になっているのです。

今後のストーリーでも、裁判を通じて瀬奈と真戸原が人間として成長し、恋愛を成就させていく設定のようで、裁判の解決だけを目指すドラマではない様子。新感覚なリーガルドラマとなり、最後はどんな形で2人が幸せを作り出すのか楽しみです。

松村北斗の演技が秀逸! 異質な弁護士を繊細に表現

そんな『アンサンブル』ですが、準主役の立ち位置である松村さんの演技が光っています。

瀬奈は、現実主義者で一般的な弁護士のイメージに近いですが、真戸原はかなり異質な存在です。弁護士といえば、どんな手段を使ってでも依頼者を勝たせることを第一に考えるイメージですが、真戸原は真逆とも言える行動を取ります。第1話でも、クライアントの意思に反して、揉めているカップルが和解できるように勝手に行動。結果として、さまざまなハレーションを生み出しますが、カップルを復縁させることに成功します。

真戸原の天真らんまんな性格が、松村さんの爽やかなイメージにぴったり。さらに、さまざまな役を担当してきた演技派の松村さんらしく、真戸原の作り込みがうまく瀬奈に対する気持ちの変化などを繊細に表現しています。真戸原の魅力で主人公・瀬奈をより輝かせ、ドラマの面白さを引き出しています。

そんな真戸原にも過去に女性との間で恋愛に関するトラウマがあったことが示唆され、今後はトラブルの内容が明らかにされていきそうです。魅力的な真戸原がより視聴者から注目されることになりそうで、松村さんがさらに『アンサンブル』を面白くしてくれることでしょう。

さて、ここまで『法廷のドラゴン』と『アンサンブル』の魅力を紹介しましたが、TVerをはじめ見逃し配信サービスで最新話に追いつくことが可能です。両作品ともかなり実験的なリーガルドラマになっているので、ぜひお見逃しなく。

この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
(文:ゆるま 小林)

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