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妻のほうが稼ぐ場合の家事分担は? 「主夫」目線の憂いと幸せ

ananweb / 2017年9月5日 7時0分



犬山紙子さんの夫・劔樹人さんが「今日も妻のくつ下は、片方ない。」を発売。兼業主婦になって試行錯誤した日々についてお話をうかがいました。


■ 家事という難題に緩やかに挑む主夫の憂いとささやかな幸せ。

夫婦の永遠のテーマといえる、家事分担問題。共働き世帯が増加しているものの、働き方や収入バランスは千差万別なので、正解は自分たちで見つけるしかないのが現実だ。

「うちの場合、家事ができる人とできない人というよりも、できない人ともっとできない人というところからスタートしているんです」

本書の副題は「妻のほうが稼ぐので僕が主夫になりました」。念のため説明しておくと、劔樹人さんは、アンアンでもコラムを連載している犬山紙子さんの夫。音楽を生業にしてきた劔さんは、副題の理由で兼業主夫に。「人生で一番後回しにしてきた」という家事を、試行錯誤しながらこなす様が綴られていく。

「全自動洗濯機とはよく格闘してますね。女性の服は難しくて、珍しいものが放り込まれていると普通に回していいものか悩みます。(自分の袖を見ながら)なんでこうやってホコリが付くのかも不思議だし…」

高性能の家電を使いこなせているのか心もとなかったり、リクエストに応えて、食べたことのない、つまりは完成形の味がわからない料理を作ってみたりする迷走ぶりが、切なく、そしていじらしい。

「それでもどうにかできているのは、気負わないようにやらせてもらっているおかげかもしれないですね」

家事を取り巻く日常の取るに足りない出来事(洗濯機の上に置き忘れていたメガネが温かくて癒されたり、七味唐辛子が風に舞う様に見とれたり…)の描き方は、「俳句に近いチャレンジ」というだけあって、そこはかとない余韻を残す。

「自分としてはギャグを描いているつもりもないんです。目指しているのは、益田ミリさんの世界観をしょうもなくした感じですかね(笑)」

スーパー主夫のアイデア術ではもちろんなく、あるあるネタ満載でもなく、とても私的な主夫エッセイ。だからこそ一夫婦の事例として、ヒントになることもたくさんある。「夫婦の状態が変われば、家事の分担も変わるもの。うちも子どもが生まれた今は描いた形とは変わっていますし、その都度ちょうどいいバランスで共有すればいいと思います」
「今日も妻のくつ下は、片方ない。」 独身時代は家事と無縁の生活をしていた著者が、主夫として奮闘する様が笑えてしみて、母性本能さえくすぐられる、コミックエッセイ。後半の展開も必見! 双葉社 1000円。(C)劔樹人/双葉社

つるぎ・みきと ミュージシャン、マンガ家。神聖かまってちゃんのマネージャーとして活躍。2014年にマンガ家デビューし、雑誌『小説推理』、ウェブマガジン「MEETIA」などで連載中。

※『anan』2017年9月6日号より。写真・水野昭子 インタビュー、文・兵藤育子

(by anan編集部)

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