簡単! 仕事のプロが伝授「やりたいことが見つかるテク」 #7
ananweb / 2018年3月21日 14時10分
いまや女性の働き方や生き方を選べる時代。ロールモデルにならうより、自分で新しい生き方を生み出す人が増えています。「好き」を仕事にして、自分らしい幸せのカタチを見つけた女性たちがどうやってそこにたどり着いたのか、インタビューしていきます。第7回目は、CA時代に客室乗務員の口コミサイトを作り、それがきっかけで起業家になった株式会社KoLaboの駒崎クララさんです。
企画・ZENKUMI /ライター・MIDORI(Mediajo)
【好きなことで未来を創る】私がこの仕事をしている理由 vol. 7
株式会社KoLabo
駒崎クララ さん
■ 客室乗務員の口コミサイト運営と
人材紹介事業をしています
客室乗務員の経験を活かし、「客室乗務員のチカラで社会に貢献する」というコンセプトのもと株式会社KoLaboを設立し2つの事業を展開しています。ひとつは客室乗務員の口コミサイト「CREW WORLD」で、客室乗務員の女性たちが世界各国で見聞き・体験した情報を投稿できるプラットフォームを運営しています。
当時の航空業界は、縦のつながりは非常に強いのですが、他社といった横のつながりでの情報共有の機会がほとんどありませんでした。どうしたら横の情報共有もできるのだろうと考えた時にコミュニティサイトにヒントを得てサイトの運営を始めました。横の繋がりができることでひとつの国に対しての情報量が増えることになります。そうするとお客様へより適切な情報提供ができるようになりサービスの向上に繋がります。
もうひとつは、客室乗務員のセカンドキャリア向け人材紹介事業「KoLabo Crew Concierge」です。これは、先に述べたプラットフォームでの情報共有から、客室乗務員の生き方の共有と視点が広がったことで始めたものです。客室乗務員の経験はコミュニケーション力やホスピタリティ力など可視化できないスキルばかりです。セカンドキャリアのサポートをすることで、本来もつ客室乗務員一人ひとりの才能や能力を適切に活かし社会でも活躍できる場が増えていくことを願っています。
■ 私を変えてくれた3つの「や」のワーク
今は私自身が人材紹介事業をしていますが、現在まで続くキャリアを意識するようになったのも25歳の時に初めてキャリアカウンセリングを受けたことがきっかけです。そもそも、私は大学時代に国際ビジネスコミュニケーション論という授業のなかで、「ハネムーン症候群」というものに出会いました。“ひとつの目標を達成した人が次の目標に向かう時、自らをモチベートする方法について悩んでしまう” ことをいいます。それを知った時にそういった人たちのためになれることをしたいと思うようになったのです。
ではその目標に対して具体的なアプローチ方法は何があるのか……。そのときキャリアコンサルタントの方に会って、自分の軸を見つける「3つの『や』」というワークをしていただいたんです。
ひとつめの「や」はやりたいこと、2つめの「や」はやれること、3つめの「や」はやらなければならないこと……。それぞれ20個ずつリストアップして3つの「や」がかぶっているところが『人生の軸となる』というものでした。わかりやすいように私の場合の最初の4つの「や」のワークの例をご紹介するとこうなります。
■ やりたいこと
•海外を飛び回るような仕事がしたい
•世界の人に日本の良さに触れてほしい
•人と人の繋がりを大切にしたい
•仕事だけではなく、プライベートも充実させたい
■ やれること
•初対面の人にも臆しないコミュニケーション力がある
•英語が自由に話せる・読める・書ける
•日本文化への造詣が深い
•国境を越えてコミュニケーションが図れる
■ やらなければならないこと
•体験してきた海外の文化を伝えたい
•生まれ育った日本の良さを次の世代に伝えたい
•大学で磨いた語学能力を活かしたい
•大きなチームの一員として責任を果たしたい
例からは、< 人と人の繋がり>< コミュニケーション力>< 日本や海外の文化を伝える>といった姿勢が特徴として挙げられると思います。こうして「や」が重なる場所、特徴を言語化し、社会にどう貢献していくかということを考えていくのがこのワークです。こうして一度道しるべが見つかると、あとはそれに沿って進んでいけばいいと気持ちが前向きになったのを覚えています。実はその時のキャリアカウンセラーの方が今は弊社の役員となり、実際に3つの「や」のワークはカウンセリングでも実践しています。
■ 幼少期のヨット航海に自分の原点がある
3つの「や」のワークを繰り返すことで自分の軸をさらに明確にしていくのですが、私自身の軸の原点は幼少期(5〜10歳まで)に両親と共にヨットで海外生活していた体験にあります。フランスからジブラルタル海峡を通って、大西洋から、太平洋を渡り32フィートのヨットで日本まで約4年、父と母そして私の3人で航海していました。その途中で妹が生まれて、4人になりました。港に寄ってその地に滞在することもありましたが、基本はずっと海の上でした。
ヨットの航海をしていると寄港先で出会う人たちを繋ぐ役割になったりするんですよね。例えば何かトラブルがあったら「◯◯さんなら解決法を知ってるよ」「あの船の◯◯さんも同じトラブルがあったからわかるはずだよ」など覚えたての現地の言葉を使って話して、役に立つことがありました。コミュニケーションをとるのが得意だった私は幼いながらに自分らしいなと感じていたんですね。これらが、私の軸のキーワードのひとつ、「人と人とをつなぐこと」に繋がります。
インターネットが発達していなかった当時、行き交う船同士の情報収集の手段は無線のみでした。「情報共有できて、お互いが安全に航海できる技術って素晴らしいな」と、子供ながらに思っていました。帰国後は、自由にパソコンを使える環境だったこともあり、出会った世界中の人と連絡をとるようになりました。無線からインターネットに変わり、ITは人と人との繋がりに欠かせないと興味を持つように。私にとってはコミュニケーションを豊かにする大切なツールとして「ITの技術」というものが欠かせないもうひとつの軸になったのです。
■ 相談する人がいない不安は外部メンターに力を借りる
私は、生きてきたなかでの強みを最大限に活かそうと客室乗務員になりました。幼少期のヨット航海での経験から語学力やコミュニケーション力は強みになったんです。それでも最大の目標は「ハネムーン症候群」をサポートすることです。3つの「や」から気づくことのできた私の軸を組み合わせた時に、結果的に客室乗務員の口コミサイト「CREW WORLD」の事業を大きくすることが目標に変わったのです。
自分が起業するとは思っていなかったので、実際には手探りからのスタートでした。サービスのベースの構想や想いはあったものの、会社をつくること、事業を創ること、ひとりでやるしかない環境はとても辛いことでした。会社員時代は悩みをシェアしたり、チームで問題を解決することができます。そういったことができないのは大変でしたが外部でサポートしてくださる方に出会えました。
私の軸のひとつが「ITという技術」だったこともあり、客室乗務員時代からカンファレンスやサミットへボランティアスタッフとして参加していたんですね。そこでは、社会の「最新のトレンドや課題」を把握できます。異業種で参加する女性は少なかったのでおもしろがって話を聞いてもらえたんです。その時に出会った経営者の先輩たちが、起業の相談や営業同行をさせてくれたりと、今思うとたくさんの機会をくれました。感謝をしてもしきれないですが、最強で最高のメンターです。
■ モヤモヤこそ成長のチャンス
CREW WORLDのロゴの下に “FLYING IS BEAUTIFUL” という言葉をいれています。「なにか」に向かう気持ちを大切にして、行動する姿こそが美しいものだと思います。人生は例えると階段のようなものです。階段を上がっている時は夢中なので不思議と頑張れたりします。ですが、ちょっと落ち着いてもう1段上に上がろうとする時にどこに向かっていいのかモヤモヤした不安を感じることはありませんか?
実はその時が人は一番成長するものだと思います。モヤモヤした時こそ、まず「3つの『や』」のワークをおすすめしたいです。たとえ20個ずつ挙げられなくてもそれが今の自分というだけです。まずはそのワークを続けてもらいたいですね。1か月後にもう一度すると、リストアップできるようになっていたり、自分の変化が見えてくるようになります。自分の軸に気づくことができるだけ早くできれば好きなことを仕事にする近道になると思うんです。
■ プライベートで最近はまっていること
プライベートでお能をたしなんでいます。日本の文化に携わりたいという理由もありますが、これまでの人生を振り返ったときに自分でルールを作る機会がとても多かったんです。だから逆に、“ルールや枠に自分を当てはめること” “枠に当てはめてもなお出てしまう個性” に興味がありました。それに、昔の武将がそうだったように、お能は積極的に「無になれる」ことも良いところだなと感じています。
■ コスメポーチの中身で欠かせないアイテム
24時間つけてても負担にならないようなアイテムと、アンチバクテリアジェル イソップのは香りがよくて気分転換にも使ったりしてます。ポーチは大好きな飛行機のデザインが入っていてそれだけで気持ちがあがります。
■ Information
取材協力:株式会社KoLabo
企画:ミーズハー株式会社
(C)izusek/Gettyimages
(C)junce/Gettyimages
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