平日の平均睡眠時間は? アンケートから読み解く“睡眠と疲労のリアル”
ananweb / 2024年8月29日 19時0分
高い気温と強い日差し、記録的な酷暑の中で、着実に蓄積されていくダメージ… 。ぐったり状態で帰宅したら、安らかな眠りで疲れを癒し、パワーをチャージしたいのに、疲れすぎて眠れない…なんてことないですか?
20歳~39歳の女性315人に聞きました。睡眠と疲労のリアル。
Q. 現在、睡眠に関する悩みがありますか?
Yes…65%
Q. どんな睡眠の悩みがありますか?(複数回答)
寝つきが悪い…66%、寝ても疲れが取れない…53%、すっきりと目覚められない…51%、眠りが浅い…43%、夜中に何度か起きてしまう…38%、睡眠時間がとれない…22%、悪夢を見る、夢を見て疲れる…21%
Q. 平日の平均睡眠時間は?
5時間未満…12%、5~6時間…30%、6~7時間…30%、7~8時間…19%、8~9時間…6%、9~10時間…2%、10時間以上…1%
Q. 睡眠は足りていますか?
足りていない…45%、足りている…26%、どちらともいえない…29%
Q. 快眠のために何かしていますか?
している…22%、していない…78%
Q. 快眠のために何かしていると答えた方は、具体的に何をしていますか?(複数回答)
1位:適度な運動…46%、2位:湯船に浸かる…42%、3位:真っ暗な部屋で寝る…41%、4位:夜にカフェインやアルコールを摂らない…30%、5位:枕にこだわる…27%、6位:仮眠をとる…26%、7位:寝る前にスマホやパソコンを見ない…24%
Q. 毎日の睡眠で体の疲れは取れていますか?
十分取れている…11%、まぁまぁ取れている…36%、あまり取れていない…36%、まったく取れていない…17%
Q. 睡眠以外で、毎日の疲れをどのように回復していますか? (複数回答)
1位:湯船に浸かる…35%、2位:栄養バランスがとれた食事やスタミナのあるものを食べる…26%、3位:ストレッチやマッサージをする…25%、4位:適度な運動をする…22%、5位:疲労回復サプリやドリンクなどを摂取する…13%、6位:湿布などを貼って温めたり、冷やしたりする…7%
疲労を回復する唯一の方法が睡眠です。
今回の特集のテーマである“睡眠”と“疲労回復”の関係について「疲労を回復する唯一の方法が睡眠」と明確に示してくれたのは東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身先生。この言葉を理解するには、まず“疲労”と“疲労感”の違いを知る必要がある。
「疲労とは、一時的な身体的・精神的負荷によって生じるパフォーマンスの低下と定義づけられています。そしてもっとも疲れやすいのは、自律神経の中枢として働く脳の視床下部であることがわかりました。つまり、疲労回復には、自律神経を司る脳を休ませるしかなく、その唯一のダイレクトな回復法が睡眠なのです。一方、疲労感とは、疲労が存在することを自覚することであり、疲労感はカフェインなどで一時的に軽減できるものの、疲労自体が回復するわけではありません」
疲労の正体に迫るには、自律神経の働きがポイントに。
「自律神経の最大の目的は、脳に酸素と栄養を安定供給し、脳の温度を一定に保つこと。自律神経は脳を守るために、各器官に指令を出しています。運動をすると疲れを感じるのは、脳に酸素や栄養が不足しないよう自律神経がフル稼働状態になるから。また、夏の炎天下で活動した時に、他の季節よりも疲れを感じてしまうのは、体温調節のために脳への負担が増えているからなのです。つまり、疲れの発生源は肉体ではなく脳であり、脳にとって大切なのが自律神経です。自律神経が活発に働くと、酸素が大量に消費され、活性酸素が発生します。すると自律神経の機能が低下してその結果、脳が疲れます。これが疲れの正体なのです」
睡眠と脳と自律神経は三位一体の関係にある。
「睡眠の目的には、記憶の整理や定着などもありますが、やはり最大の目的は脳の休養と自律神経の神経細胞の修復です。睡眠のリズムを作っているのも自律神経ですから、その機能が低下すると結果的に睡眠の質も悪化するという悪循環に陥ってしまいます」
アンケート結果を見ると、睡眠の悩みで多いのが、寝つきの悪さ。
「ベッドに入ってすぐに眠れないと寝つきが悪いと思う方が少なくないのですが、15分以内であれば問題はありません。寝つきは良すぎるのも要注意。5分以内に眠ってしまう方は、疲労が溜まって寝落ちしている可能性があります」
睡眠時間は半数以上が5~7時間に集中した。
「睡眠は量×質ですから、量=睡眠時間を確保できても質が悪ければ、いい睡眠とは言えません」
梶本修身先生 医学博士。東京疲労・睡眠クリニック院長。産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。『ネコさんが教える疲れリセット教室』(学研プラス)などを監修。
※『anan』2024年9月4日号より。取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)
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