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自然に眠気を引き起こす!? 快眠に導く“お風呂&シャワーTips”

ananweb / 2024年8月30日 20時30分

自然に眠気を引き起こす!? 快眠に導く“お風呂&シャワーTips”

一日の疲れを取ってくれるお風呂。それだけではなく、心地よい睡眠に導いてくれる重要な働きも。入浴中にできる、快眠を目指すTipsだけではなく、お風呂が苦手なシャワー派のためのTipsもご紹介。

ぐっすり眠りたいなら、お風呂を上手に活用すべき。

質の高い深い眠りに誘うのに、お風呂ほど効果的で簡単なものはない。

「お風呂では、睡眠にとって重要な2つの条件が叶います。一つは眠気が起きる、深部体温の下降。入浴で深部体温は上がり、その後反動で急降下するので、強制的に眠気を引き起こせます。もう一つはリラックス。心身がオフモードになり、深い睡眠を得やすい、副交感神経優位の状態にできるのです」(医学博士・早坂信哉さん)

良質の睡眠プラスαの効果が得られるのも、入浴のいいところ。

「体が温められて血流が促進され、老廃物の排出が進み、疲労回復効果が得られます。暑い夏でも10分は入浴してほしいですが、シャワーで済ませるなら、効率的に温めるコツをマスターしてほしいですね」(理系美容家・箱崎かおりさん)

二人直伝の入浴方法を実践して。

疲労回復&快眠のための“お風呂Tips”

せっかく湯船に浸かるなら、ぐっすり眠るための入浴効果を最大限に得られる方法で。興奮する刺激的な音、香り、情報は厳禁。自分に合うリラックス方法を探してみよう。

38~40°Cのお湯に浸かり、10分間全身浴。

効率よく深部体温を上げるなら、湯温40°Cで10分全身浴するのが理想。夏場なら若干低い38°Cで、ちょっと長めに20分は湯に浸かろう。温度が低いと体は温まりにくいが、入浴のリラックス効果は十分得られる。

“疲労のバロメーター”の頭皮をマッサージ。

頭皮のコリは疲れやストレスのバロメーター。頭頂部、側頭部はストレスが溜まっていると硬くなりやすい。目の疲れや首の疲れが後頭部のコリを招く。血流が促進している入浴中に揉みほぐすと、コリや疲労も解消しやすい。



【頭皮マッサージのやり方】
1、両手の指の腹を頭頂部に当て、皮膚を寄せ合うようにマッサージ。指の腹は当てたまま。

2、こめかみから耳の上、耳の後ろ辺りまで、指の腹を当てたまま皮膚を動かすようにほぐす。

3、後頭部下の窪みにゲンコツにした手の中指と人差し指の第二関節を当て、ゴリゴリほぐす。

電気を消して、心を落ち着かせる。

入浴時、日常酷使している目を休ませるのもリラックス効果大。明るい照明は目にとってストレス。お風呂場の電気を消し、脱衣所だけ電気をつけ、ドア越しの明かりだけで過ごしてみるのもいい。

炭酸系バスアイテムで血流促進。

ぬるめの湯温でも温熱効果を高めたいなら、炭酸系のバスアイテムを使おう。皮膚から吸収された炭酸は、血管を拡張させる作用があるので、体が温まる。マイクロバブルを発する湯船に浸かるのもいい。

スマホの持ち込みは基本NG。

お風呂場は脳と体を休ませる場所。刺激の多いスマホは持ち込まないのが前提。仕事のメールを打つなどは最も避けたい行為。ただ、リラックス効果の高い動画を見たり、心休まる音楽をかける場合のみ使用可。

入眠時間の90分前にお風呂から上がる。

入浴で上がった深部体温は約90分後に急降下する。このタイミングに眠気が襲ってくるので、お風呂から出る時間を入眠したい時間の90分前にするといい。朝風呂派は42°C以上の熱いお湯で覚醒モードに。

ラベンダー系の香りの入浴剤で癒し効果を。

入浴剤などで香りの効果も活用しよう。ラベンダー、ゼラニウム、ヒノキなど鎮静系の香りがおすすめ。興奮・覚醒系の香りは避けたいところ。ただ、香りには好みや感じ方に違いがあるので、自分に合うものを選んで。



【入浴後の注意点】
・一気に体を冷やさない。
熱くなった体を一気に冷やすと、深部体温が下がり眠気が起きるという自然の作用を妨げてしまう。汗をかくのも体温を下げるためには必須。ある程度の熱さは我慢して。

・水分補給は忘れずに。
脱水を防ぐため、入浴後の水分補給を忘れずに。ただ、冷えた飲み物は内臓を冷やすので、なるべく常温で飲みたい。汗で流れ出たミネラルを補給できる麦茶などがおすすめ。

お風呂が苦手な人のための“シャワーTips”

時間が取れないシャワー派の人も、お風呂は熱くてシャワーで済ませたい時も。体を温める効率的な浴び方を覚えて、入浴に近い睡眠の効果を手に入れよう。

手首、首筋、足先を重点的に温める。

太い血管が走る首筋や手首、静脈と動脈をつなぐバイパスのようなものがある手先、足先を重点的にシャワーを当てて温めよう。全身の血流を促進してから体や髪を洗う。末端冷え症の人は最後にもう一度手首、足先を温めて。

42°Cくらいのお湯で足浴。

温浴効果を上げるなら、シャワーしながら足浴を。両足が入る桶などに40~42°C程度の熱めのお湯を入れ、シャワー中も足を入れておく。手浴も同様の温め効果がある。10分程度浸けておけば、1時間ほど温かさは持続する。

温冷交代浴で、疲労回復を促す。

温かいシャワー、冷たいシャワーを数十秒ずつ足にかけて何回か繰り返すのがおすすめ。足の甲の皮膚が赤くなってきたらOK。末端の血流が改善し、疲労回復を促せる。ただし、刺激が強いので血圧の高い人は避けること。

早坂信哉さん 医学博士、温泉療法専門医。東京都市大学人間科学部教授。地域医療の経験から入浴の重要性に気づき、温泉医学を25年以上研究。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など。

箱崎かおりさん 理系美容家、化粧品とお風呂の専門家。一般社団法人美容科学ラボ代表理事。日本の美容リテラシーの底上げを目的に、科学的根拠に根付いた「正しい美容知識」を発信。X、Instagramは@RingRingKaoring

※『anan』2024年9月4日号より。イラスト・kame 取材、文・板倉ミキコ

(by anan編集部)

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