ファンからの胸アツサプライズも! 10周年イヤーで盛り上がるWEST.の東京ドーム公演の様子をレポ
ananweb / 2024年9月5日 19時0分
2024年4月23日にCDデビュー10周年を迎えたWEST.がデビュー10周年ツアーのラストを飾るドーム公演「WEST.DOME TOUR AWARD ~10th Anniversary~」を開催。3都市8公演で行ったライブから8月29日(木)の東京ドーム公演をレポートします。
ファンからのサプライズが感動的な10周年記念ライブに!
定刻時間を迎えると、彼らのデビュー曲である「ええじゃないか」の映像がスクリーンに映し出される。すると、東京ドームに集まった5万5千人が大合唱で7人を出迎えた。
10周年を祝福するファンの熱い歌声が会場に響き渡ると、4分30秒という長尺のオープニング映像がスタート。10周年を迎えてのメンバーへの想いやドーム公演の意気込みを語る7人の姿に歓声が起こる。すっかり温まったところで、1曲目はWEST.のロックな表現を引っ張ってきた代表曲「証拠」。輝き溢れる黒のメタリック衣裳に身を包み、10周年にふさわしい華やかなお祭りがいよいよ始まった。
WEST.のライブ演出は、藤井流星さんが担当している。今回は10周年ライブを盛り上げるド派手な特殊効果の演出が盛りだくさんだ。「AWARD」では、音玉が炸裂して威勢よく炎が燃え盛り、「Beautiful」では彼らのライブでは初の演出という美しい噴水が吹き上がるなど ダイナミックな演出が楽曲の世界観を盛り上げた。
ライブで久々のユニットコーナー「WEST.ユニット曲アワード」では、歴代のアルバムに収録されたユニット曲から人気ユニット曲を披露。中間淳太さんと藤井さんがコミカルに「ONI-CHAN」を歌ったかと思いきや、重岡大毅さんが電子ピアノ、桐山照史さんが三線を演奏して、情感たっぷりに「乗り越しラブストーリー」を。神山智洋さんと濵田崇裕さんは「GOD DAMN」で軽やかなアクロバットパフォーマンスでファンを魅了。
藤井さんと小瀧望さんは、サングラスをしてスタイリッシュな雰囲気で「Terrible」を。途中でサングラスをはずしてキメポーズをとると歓声が巻き起こる一コマも。ユニット曲のラストは、重岡さんと神山さんの「Lovely Xmas」。ぶりっ子ポーズをとったり、コミカルな表情でおどけたり、季節外れのクリスマスソングを歌った“かみしげ”コンビ。大きなプレゼントボックスから重岡さんと神山さん以外の5人が登場すると、桐山さんが「セクシーローズ(Sexy Rose)!!」と叫んで笑わせた。
MCでは、「ええじゃないか」を歌った開演前から、声援が大きかったと盛り上がるメンバーたち。重岡さんは、「すごく面白かった。『なんでやねん』。『どないやねん』って(笑)」。小瀧さんは冒頭から、ウルっと来ていたそうで、「いや~、危なかった。(涙)半分出てた。始まる前にスタッフさんに『超満員の東京ドーム、盛り上げてくれよ』って言われて。ステージに立ったら、ほんまに(超満員で)揺れてるペンライトに圧倒された」と、しみじみ。
ここでは、10周年ということで、10ではなくあえて5大ニュースの発表が。この日行われた会見でも詳細が発表されたが、1つ目は、POP UP イベントWEST.10周年記念展『10周年記念展 関西七色大祭り』開催決定のお知らせ。重岡さんは、「どうやったら皆が喜んでくれるんやろうってことをいっぱい考えて。ワクワクできるようなポップアップイベントになっております」とニッコリ。
2つ目は、10月9日にLIVE Blu-ray & DVD「WEST.10th Anniversary LIVE TOUR AWARD」が発売されることについて。3つ目は新曲「まぁいっか!」のキャラクターとして登場する「まぁくん」と「イッカ」のLINE公式スタンプの9月10日発売決定。楽曲キャラクタースタンプのリリースに「嬉しい」「可愛い」とメンバーも大喜び。
そして、4つ目はWOWOWでオリジナルライブ(「WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live “W”」)を10月26日から独占放送を配信すること。「とんでもなくいろんな方、プロフェッショナルの方にご協力いただいて。映像作品としてもやっぱすごい。ライブと映像作品のいいとこ取りみたいな、ほんとに今までないライブ」(重岡さん)とのことで、リハーサルから本番までの舞台裏も見られる映像に。
桐山さんは「カメラさんめちゃくちゃいっぱいいてくれてんけど、カメラがどこにおるかわからへんくらい7人だけの空間でやった。恋愛リアリティーショーみたい(笑)」というと、「照史、恋愛リアリティーショー好きすぎやし、見すぎ(笑)」と重岡さんからツッコミが。
最後の5つ目は、「大阪松竹座公演決定!」とスクリーンに映し出されると、ドカンと大きな歓声に会場が包まれた。中間さんは「デビュー前、僕たち、この松竹座でずっとやってたんですよ。久々に凱旋します」と笑顔。たくさんの嬉しいお知らせができることに「ホンマに10周年って感じがする」と喜ぶ濵田さん。
「そして、まだあります。皆さんの前で新曲やっちゃおうかな」と神山さんの声で23枚目の新曲となる「まぁいっか!」を初披露することに。この曲は、シンガーソングライターのmeiyoさんから「POP&POP」に続く二度目の楽曲提供となるハイパーポジティブな自己肯定ソング。底抜けに明るくホップな楽曲に合わせて会場も手拍子をして、元気パワーを注入。歌唱後、最近はロックな曲が多かったから、可愛い曲はしんどいと笑う桐山さん。濵田さんも「踊るのが恥ずかしい」というくらい、OKポーズなど、パワーパフボーイズさん考案の可愛らしい振付もあるので注目だ。
後半はアコースティックコーナー「・(ten)」では、重岡さんと神山さんのふたりで作曲、7人で作詞した人生応援歌を披露。そして、「ええじゃないか」から「しあわせの花」まで10周年の軌跡を振り返るシングルのMVが流れる中、10周年メドレーを披露。フロートに乗って会場を駆け回り、目の前のファン一人ひとりに感謝の思いを伝えながら歌う姿が印象的だった。
ラストスパートは、WEST.のライブですっかりおなじみとなったバンドコーナー。10周年の楽曲投票で、1位、2位に選ばれた「アンジョーヤリーナ」「間違っちゃいない。」ではパッション全開で歌う7人。「俺たちの10周年どうだった?」など、重岡さんが熱い言葉を次々放ち、会場のボルテージも最高潮に。
感動的だった最後の挨拶は、桐山さんから。「楽しかったです、東京! すごいわ。いつも“すごい”と思うけど、今日すごいわ。10周年、7人でこうやってできています。俺はこの事務所に入って20数年経って、メンバーだけじゃなくて、いろんな仲間たち、いろんな背中を見てきたし、いろんな人に支えてもらって、ここに立たせてもらっているなと改めて思いました」と感謝の思いを届けてから、今の想いを。
「俺はこの先も見てるから、10周年は通過点。11周年、15周年、20周年、どういう風になるのかも分からないけど。今日のライブで10年先まで見えた気がしました。本当にありがとう。まぁ、どうなるか知らんけどな(笑)。メンバーも笑ってるし、ファンの皆さんも、スタッフさんもバンドチームもみんな笑ってる。ちっちゃいことでいいから笑える時間をいっぱい作れたらなと思いました」
中間さんは、アイドルとして夢を見られている自分の想いをこう語った。「よくアイドルって、“夢を見せる仕事でしょう”って言われるんです。 でも、この10年間やっていて思うのは、逆やなって。逆にみんなに僕たちは夢見させてもらっています。ありがとうございます。僕たちが見せているのは、夢でもなんでもなく、紛れもない現実。みんな日常でね、もしかしたら嫌なこともあるかもしれんし、今日みたいに楽しいこともあるかもしれん。でも、これ、全部現実だから。楽しい現実を今後も僕たちと歩んで行ってほしいです。これからも皆様よろしくお願いします」
濵田さんは「楽しかった、楽しかった、楽しかった、楽しかった! もう楽しかった! それに尽きるかな。そんなに言いたいことはないです(笑)。ほんまに良かった。5大ニュース早く発表したかったから、発表できてね。10月、11月、僕はミュージカルもあるし、ミュージカルあるメンバーもたくさんいますし。12月は松竹座もあるし。今年1年、楽しみがいっぱい。最高! 楽しみを先々いっぱい進んでいって、これからも楽しみいっぱい作るから。ありがとうございました」
神山さんは、「こうやってステージに立たせてもらっているのは、本当に皆様の日々の応援や支えがあってのことですけど、やっぱりステージに立つたびに、ライブってすごいなって。非現実的な空間、普段では絶対に味わえない空気、楽しく幸せな空気がこの会場に満ちてるなと思いました。この会場に5万5000人が集まって、そして僕たちがこのステージ上に立っていて、5万5007人の人生、それぞれの道が一個にギュッってなってる。これってホンマすごいことやなって。応援して下さってる方皆さんと出会えた人生で良かったなという風に心から思っております。これからもいろんな景色、皆さんと一緒に見ていきたいので、これからも皆さん応援よろしくお願いします」
感動した表情で会場を見つめていた小瀧さんは、「今日は本当に天気が悪い中、来てくださって本当にありがとうございます。こんなすごい景色を見れるなんて、ホントに僕は幸せものだと思います。今日もみんなの声、みんなの笑顔、みんなの存在、一人ひとりに感謝を伝えたつもりです。いつ折れてもおかしくなかった柱をあなたたちが支えてくれました。本当に10年間ありがとうございました。そして、これから先もよろしくお願いします。もう今日はホントにありがとうございました」と感慨深げだ。
「ほんまに今思っていること、一つだけ言っていいですか。今、口の中、カピカピなんです」と笑わせたのは藤井さん。メンバーからそれなら水分摂取すればと勧められ、「3、2、1」のカウントの後、水を飲んでから、「こんなバカなことができるのもWEST.のライブならではってことでね。皆さんも苦労して、俺たちもいっぱい、いろんなことをして。何が言いたいかというと、しんどいこともいっぱいあると思うけど、また皆で集まって、バカみたいなことを一緒にしましょう」
最後に、赤色に染まったペンライトの光について「皆さん、こうやってきれいに赤に変わって…ありがとう、サンキュー」とお礼の言葉から話し始めた重岡さん。
「今日ね、オープニングで小瀧がちょっとぐっと来てたけど、あれ、ホントにいい景色でしたね。今日ね、ご飯食べていたんですよ、ライブ前に。僕が事務所に入った時からお世話になっている音楽スタッフの方なんですけども、その人がちょっといいこと言っていてね。『人生が夢を作るんじゃなくて、夢が人生を作る』って。で、『じゃあ、夢って何なん?』って聞いたんですけど。楽しそうにね、『こんなことしたい、思いついた!』って楽しそうに喋ってたのよ。ホントに人が幸せそうにしてるのが、自分の幸せってなれているのが嬉しい。マジでありがとう。本当に幸せもんだと思います。夢が人生を作るのであれば、これから皆さんこうやって応援していただいている僕、重岡大毅はどこまでも調子に乗って、自分自身をいっぱい楽しんで、たくさんの夢を作って、そして、そんな人生を思いっきり歩みたい。そんなことを思ったこの10年、そして32歳でした。ありがとうございます」
アンコールでは、スクリーンに「サムシング・ニュー」の歌詞が映し出されると、会場に集まったファン5万5千人がサプライズで大合唱。その歌声に「すげえびっくりした。何これ? サプライズ? どういうこと? サプライズなの」と目を丸くする桐山さん。ファンが「WEST.10周年おめでとう!」と声をそろえ、お祝いの言葉を放つと、「ありがとう」とメンバーたち。重岡さんは「クーデターが起こったかと思った」と驚き、濵田さんは、「スタッフさんに『え、これ何ですか?』って聞いたら、『愛されてる証拠です』って(笑)」と笑顔。「いや、すごいね。世界一のファンの皆さんやな」「幸せもん。俺らもちゃんと返さなあかんね」と感動で胸がいっぱいの様子の7人。
そして重岡さんが「最後の最後に聴いてほしい。僕が今年の年始、車ぶっ飛ばしながら作った曲なんですけど。あ、ぶっ飛ばしてないね、法定速度は守っています。ありがとうっていう言葉じゃ伝えきれない。ありがとうにも負けない気持ち、感情に出会いたいみたいな、そんな夢いっぱいの曲です」と説明をして、アンコール最後の曲「あかさたなららら」へ。言葉だけでは伝えきれない“ありがとう”の想いを込めた曲を誠心誠意、歌う姿に胸を打たれる。
彼らの熱のこもった歌声は、聴く者の心を揺さぶる圧倒的なパワーに満ち溢れている。この10年間で培った会場を巻き込む全身全霊のパフォーマンスで感謝の思いを届けた7人。ハートフルでスペシャルな10周年ライブは、WEST.らしさ全開。長年連れ添ったファンとの絆を再確認して、この先の未来がますます楽しみになる激アツのステージだった。
写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
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