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ココロの向きを変えるだけ。集中力や幸福感が高まる「マインドフルネス」って?

ANGIE / 2016年11月1日 17時0分



ストレス軽減のエクササイズとして注目されている「マインドフルネス」。"今、ここで起きていることに意識を向ける"ことで、不安が少なくなり、集中力や幸福感が高まるといわれています。

この心のエクササイズを日常的に行うことで、「仕事やプライベートでの充実をはかろう」と社員研修に取り入れたのが、化粧品メーカーの株式会社エフティ資生堂です。

マインドフルネスとは何か、どうすればマインドフルネスを生活に取り入れられるのかを学ぶべく、資生堂本社(東京・汐留)で開催された「マインドフルネス研修」に参加しました。

 
現代人の集中力は金魚以下!?
現代人を襲う"心ここにあらず"状態


もともと仏教に由来する「瞑想法」を意味する言葉だったため、"瞑想"という難しそうなイメージを持たれがちな「マインドフルネス」。

でも実は、「ランチを味わって食べる」「目の前の景色を楽しむ」こともマインドフルネスのひとつなのだそう。

「マインドフルネスの反対は、"心ここにあらず"の状態です。スマホやパソコン画面を見ながらご飯を食べたり、キレイな夕日を眺めながら、つい仕事のことを考えてしまったり。

複数の業務をこなしながら、慌ただしく時間だけが過ぎていくけれど、何をしていたか記憶がない……なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。

これらは、情報過多のなかでマルチタスクを課される私たち現代人が、日常的についやってしまうこと。常に注意が散漫で、ほっとする時間を持てなくなっているのです」



そう話すのは、研修講師の西本真寛(まさひろ)先生。組織の健康づくりやメンタルヘルスを研究する株式会社Campus for Hのリサーチマネージャーとして活躍している、マインドフルネスの専門家です。



「現代人は"今ここにあるもの"に集中する時間が8秒しかもたない、という研究結果があります。スマホの普及などによって、情報量に反比例するように私たちの集中力は低下しており、意思決定疲れを起こしているのです。

ちなみに、金魚が集中できる時間が9秒なので、人間の方が1秒短いということです。毎日何十、人によっては何百のメールをやりとりするだけで、人の意思決定量のキャパシティを越え、集中力はどんどんすり減ってしまうのです」(西本先生)

マインドフルネスは減っていく集中力を高め、心の充足感、幸福感を高めるストレス解消法のひとつとして、近年世界中で注目されています。

車に操縦の仕方があるように、脳にも操縦の仕方があるはず。そんな考え方から、"意識を現在に向ける"トレーニング法が、アスリートのメンタルトレーニングや、今回のような企業研修にも取り入れられ始めています。

 
毎日の美容ケアタイムを活用!
ちょっとした時間で心の疲れを癒す工夫


では実際に「マインドフルネス」を体験するには、どうすればいいのでしょうか。

研修では、「遠い過去」「近い過去」「現在」「近い未来」「遠い未来」と書かれたシートを使い、「現在」を指さしながら、思考を現在に留まらせるように3分間意識を集中するワークショップを行いました。

実際に「現在」を指さし、今のことに集中しようと取り組んでみましたが、ついつい「研修が終わったら、あのメールに返信しよう」「コーヒーを買いにいこうかな」などと「近い未来」のことを考えてしまいます。

そのたびに「今のことに意識を向けなくちゃ」と自分を戒めて、葛藤しているうちに3分間があっというまに終わってしまいました。



「私たちは日常的に、複数のことを同時に考える"拡散思考"をしているので、今だけに集中するのはなかなか難しいんです。

そこでまずはマインドフルネスの基礎トレーニングである、"呼吸"から入るのがオススメです。姿勢を正し、呼吸を整え、他のことを考え始めてしまったら、また呼吸に意識を戻す。

それを毎日、朝や寝る前、通勤時間などに継続的に行うことで、ストレスや疲労が少しずつ和らいでいきます。

集中力や記憶力、想像力が高まり、自由なアイデアが生まれやすくなるなど、仕事でのパフォーマンスアップにもつながります」(西本先生)

西本先生がすすめる、今日からできるマインドフルネスの方法には次のようなものがあります。
(1)メールの送信前に、ゆっくり呼吸をする。吐くときにリラックスするので、吸う時間より吐く時間を長くする。

(2)移動のときはスマホを見ず、意識を"今"に向けて瞑想する

(3)ながら食べはせず、ランチに集中してゆっくり味わう

(4)洗顔や化粧水をつける美容ケアの時間を、マインドフルネスに使う


西本先生がとくに注目するのは、毎日の美容ケアタイム。洗顔やスキンケアは毎日欠かさず行うので、マインドフルネスを取り入れやすいのだとか。

「手のひらから伝わる肌の温かさ、柔らかな感触を味わいながらお手入れをするので、心もリラックスしやすいんです。

まずはお風呂に入って、思考をオフにする。洗顔料を泡立てることに意識を集中したら、泡のなかに顔をうずめるようにして洗ってみてください。

30秒ほどのマインドフルネスでも、心がすっとするのを実感するはずです」(西本先生)



約90分の研修に参加した社員は25人ほど。そのうちのひとり、株式会社エフティ資生堂の山ノ井さんは「仕事と1歳の子どもの子育てに追われてバタバタな毎日に、マインドフルネスを取り入れられたら」と、研修に興味を持ったのだそう。

「マインドフルネスのために時間を作らなくちゃ、と思っていたのですが、毎日のスキンケアの時だけ意識を"今"に向けるだけでもいいんだ! という発見がありました。それなら今夜からでも始められますね」(山ノ井さん)

自分のライフスタイルに簡単に取り入れられる「マインドフルネス」。心休まる時間が足りないな……と思ったら、まずはスキンケアに意識を集中することから始めてみませんか?

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