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K2HDに対応、個性的な機能備えたiFi audioのスティック型USB DAC「GO bar剣聖」

ASCII.jp / 2024年3月24日 9時0分

GO bar剣聖

 最近のポータブルオーディオではスティック型などと呼ばれる、スマートフォンに接続するためのUSB DACがトレンドとなっている。先日のヘッドフォン祭に出展された韓国LEPICの製品のように、スティック型のUSB DACをスマートフォンに固定するためのアクセサリーまで発売され、その勢いが加速しているように見える。

iFi audioらしい特徴を備えたGO barに新機種

 そうした中で注目したいスティック型DACが登場した。iFi audioの「GO bar剣聖」だ。名称もユニークだが、製品の特徴は、JVCケンウッドの誇る「K2 HD」技術を採用したことだ。発売は3月27日、価格8万5800円とハイエンドのスティック型USB DACだ。

GO bar剣聖
4.4mmのバランス駆動用端子と3.5mmの一般的なヘッドホン端子の2系統を備えている。

 GO bar剣聖は2022年発売の「GO bar」をベースにしている。GO barはブランド初のスティック型USB DACで、高性能を売りにした製品だった。イヤホン出力は4.4mmと3.5mmの2系統を装備。スマートフォン側にはUSB Type-C端子があり、付属ケーブルの差し替えでAndroidにもiPhoneにも対応できる。

GO bar剣聖
内部構造

 小型ながらiFi audioの特徴的な技術がほぼ全て搭載されているのも特徴だ。例えばイヤホンのインピーダンスや感度に合わせて出力を調節できる「IE Match」は、高感度のマルチBAドライバー型イヤホンなどに有効である。プレーヤー側のボリュームを下げるよりも、IE Matchを適用して敢えて高いボリューム位置にしたほうが、ダイナミックレンジが豊かな本来の再現が期待できるという機能だ。

K2技術がより幅広く使える

 GO bar剣聖ではこうした“全部入り”の多機能性に加えて、電源とクロック回路を強化するなど基本的な性能を向上している。また、上述したK2 HD技術では、音源データを192kHz/24ビットまでリサンプリング・アップスケールする、ビット拡張、帯域幅拡大技術だ。もともと切り捨てられていた高い周波数領域を復元する処理を施すのもポイントだ。

 K2技術は1987年に日本ビクター(現・JVCケンウッド)と、ビクター音楽産業(現・JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)のビクタースタジオが共同開発した技術だ。波形の補正など技術的な側面もさることながら、ビクタースタジオのエンジニアによる試聴チェックを繰り返して開発されているのがポイントで、国産の高音質化技術の代表例となっている。K2は元々はスタジオのマスタリングのための技術だったが、オーディオ機材の再生音質の向上にも使用されるようになった。その最新版がK2 HDというわけだ。

GO bar剣聖
背面にある剣聖の文字が印象深い

 JVCケンウッドはすでに完全ワイヤレスイヤホン「HA-FW1000T」などでK2技術を搭載しているが、ハイレゾ対応のK2 HDがスティック型のUSB DACに搭載されたことは有線イヤホンをより深く使いこなしたいユーザーにとっても注目のポイントと言えるだろう。

USB DACは付加機能と個性で選ぶ時代に

 スティック型USB DACではこのほかにもユニークな特徴を持つ製品が現れている。

 例えば、アップサンプリング機能であるDAR機能を搭載して、Nintendo Switchなどでも使えるUAC1.0接続モードを搭載したAstell & Kernの「HC4」。ディスクリートDACを搭載したCayinの「RU7」、ドライバー内蔵やスマホスタンドなど遊び心が詰め込まれたDITA Audioの「Navigator」など。高音質であることは当たり前で、さらに差別化を図っている。個性ある製品の時代になったというべきかもしれない。今後ともこの分野の進歩と変化からは眼が離せないという状況が続くだろう。

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