アップル「iPhone 16」シリーズ、オススメはこの2つ
ASCII.jp / 2024年9月11日 12時0分
2024年9月9日(現地時間)に開催されたアップルのスペシャルイベントを、今年も現地で取材することができた。スティーブ・ジョブズシアターでのプレゼン視聴会、実機のタッチアンドトライ、さらに担当者の取材を通して「iPhone 16シリーズで注目すべき2台」が見えてきた。
すべての人におすすめしたい、安価なAIモデル「iPhone 16」
まず、日本のスマホユーザーの半分がiPhone利用者といわれているが、すべての人たちに勧めたいのが6.1インチのノーマルな「iPhone 16」だ。
価格は128GBモデルで12万4800円と従来から据え置きだ。ただ、ここ最近、日本は円安基調が続いており、本来であれば、こんな値段ではなくもっと高額になっていたはずだ。通常、こうした輸入品は1ヵ月以上前から値段がつけられるが、2ヵ月前の為替市場は1ドル160円なんてこともあった。しかし、このiPhone 16に関しては1ドル141円ぐらいでのレートが設定されている。アップルとしては相当頑張ったようで、逆に日本のユーザーとして、この為替レートで買えるのは「かなり貴重」とも言えるだろう。
今回発売されるiPhone 16は、アップルが開発したオンデバイスAIである「Apple Intelligence」に加えて、本体横にシャッターや撮影モードの切り替えができる「カメラコントロール」がついている。
特に「Apple Intelligence」は、英語版は来月から、日本語対応は来年中とちょっと先送りになっているが、アップデートすれば確実にiPhoneの操作性が変わると期待される機能だ。
これまでちょっとおバカであったSiriが劇的に賢くなり、何でも頼めるようになると期待されるだけに、Apple Intelligenceを最も安価に使えるiPhone 16がまさにオススメというわけだ。
また、日常生活でiPhoneを使って写真を撮っている人には「カメラコントロール」が結構便利で、使い勝手のいい機能に仕上がっている。
側面のボタンを押すとカメラが起動し、そのままシャッターとして撮影できる。再度ボタンを押すと、ズームや撮影モードの切り替えなどができる。これまで画面をタッチして操作していたことがボタンを押したりスライドして変更できるようになるので、実に撮影がスムーズになるのだ。
このあたりの使い勝手は、まさに万人向けの進化ポイントといえる。
自分で買うなら、画面が大きく使いやすい「iPhone 16 Pro Max」
一方、個人的にかなり気になっており、「自分で買うならコレ」と決めているのが「iPhone 16 Pro Max」だ。
これまで6.7インチのiPhone 15 Pro Maxを使ってきたが、iPhone 16 Pro Maxは手に持った感じ、iPhone 15 Pro Maxとあまり違いを感じないのに、画面サイズは0.2インチ大きい6.9インチとなっている。これはベゼル部分が細くなるなど構造を見直した結果なのだが、携帯性はそこまで犠牲になっていないながらも画面が大きく使いやすいのが魅力だ。
仕事柄、スマホで取材の撮影をする機会が多いが、iPhone 16 Pro Maxは特に動画と音声の収録に強いのが魅力だ。
例えば、4K 120fpsのドルビービジョンに対応し、撮影後、再生速度を24fpsなどにしたりでき、まるで映画のような仕上がりの映像にできるのが楽しいのだ。
もちろん映画を撮る気もなければ、仕事でも4K 120fpsで撮影する必要はないのだが、やはり子供の成長をできるだけ綺麗な映像で撮っておきたいとなると、これくらいのスペックで撮影しておきたいと思ってしまうのだ。
また、iPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxでは、4つのスタジオ品質のマイクを備えており、ノイズの少ないサウンド収録が可能となる。普段、記者会見や終了後に実施される幹部の囲み取材を動画で撮影する機会が多いのだが、周辺にはノイズが多く、後から見直すと結構しゃべっている声に集中できないことが多々ある。iPhone 16 Pro Maxの4つのスタジオ品質マイクがあれば、そうした不満からもかなり解消されるのではないかと期待できるのだ。
ただ、iPhone 16 Pro Maxを取材の現場で積極的に活用しようとなると、気になるのがシャッター音だ。こればっかりは日本で購入すると撮影するために鳴り続けるだけに何とも悩ましい。
仕事の現場で使うならば、シャッター音のならない海外版も検討していきたいところだ。
「Apple Intelligence」「カメラコントロール」両方使えるのはiPhone 16シリーズだけ
いずれにしても「Apple Intelligence」と「カメラコントロール」という新しい機能を両方使えるのはiPhone 16シリーズしかないだけに「比較的安価に手に入るiPhone 16」と「ゴリゴリハイスペックで申し分のないiPhone 16 Pro Max」は注目に値する2台と言えるだろう。
筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)
スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。
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