ドイツの老舗beyerdynamicが放つ、スタジオ育ちのハイエンドゲーミングヘッドホン「MMX 300 PRO」を試す
ASCII.jp / 2024年9月14日 6時0分
beyerdynamicの「MMX 300 PRO」は、世界有数のモニターヘッドホンメーカーが手掛けるゲーミングヘッドセットだ。有線接続モデルで実売7万円弱。なかなか高価な部類に入る製品だが、いわゆるゲーミングヘッドホンの枠を超え、かなり幅広い使い方ができそうな機種でもある。
おすすめしたいのは、パソコンに向かう時間が長く、作業の傍らに動画なども楽しむ機会が多い人、デスクワークが中心でウェブ会議なども多くこなすハイブリッドワーカー、さらには自分の声をクリアかつ印象的に届けたい動画配信者など。結構、幅広い層が使えるモデルだと思う。
有線かつ大型のモデルになるため、持ち運びにはあまり適さないのだが、世界中のスタジオで培ったbeyerdynamicのノウハウが存分に発揮された機種であり、聴こえの良さも疲れにくさのどちらの側面からも評価できる。
ワンランク上のクオリティを求め、予算にある程度余裕がある人は注目していい機種だと思う。機材を借用して試す機会があったので、試用してみた感想を紹介しよう。
新世代ドライバーをゲーム用にカスタマイズした印象的なサウンド
MMX 300 PROは、MMX300シリーズとしては3機種目。既発売の「MMX 300 Gen2」の上位モデルと言えそうだ。beyerdynamicの定番といえば、密閉型スタジオモニターの「DT 770 PRO」が思い浮かぶ。
DT 770 PROにはインピーダンスが異なる複数のバージョンがあるが、MMX 300(Gen2)は32Ω版をベースにしたスペックだった。新しいMMX 300 PROは「STELLAR.45」ドライバーを搭載し、インピーダンスが48Ωにアップ、高域が35kHzから40kHzまでに伸長し、サポートする周波数帯域もより広くなっている。
STELLAR.45は45mm口径の新世代ドライバーで、例えばアニバーサリーモデルの「DT 770 PRO X Limited Edition」、開放型の「DT 900 PRO X」などが採用している。オーディオインターフェースなどスタジオに置くような機器はもちろんだが、パソコン、タブレット、スマホと接続した場合もベストなパフォーマンスが出せるチューニングになっている。現代のクリエイティブはプロ機材をスタジオにこもって使うだけでは済まない面がある。ある意味、時代の変化に合わせて進化したドライバーと言ってもいいのかもしれない。
こうしたbeyerdynamicの特徴をゲーミング用に提供しているMMX 300 PRO/MMX 300だが、どちらの機種も、電気・物理的な特性が同一のモニターヘッドホンはなく、ともにゲーミング向けにカスタマイズしているとうたっている。
試しに、STELLAR.45を搭載した手持ちの密閉型ヘッドホンDT 770 PRO X Limited Editionと聴き比べてみたが、傾向に共通性はあるのだが、より低域が強めで、全体のメリハリ感も上がる印象だ。要は少し派手目の音調ということになる。ゲームといっても多岐に渡るが、アクションゲームの音を聞く用途だけでなく、RPGなどで映像やストーリーの迫力ある音を楽しむ用途にも向いていそうだ。
実際、音楽よりは映像コンテンツにマッチしそうな音だが、映画やゲームのストーリーであれば、これが大いにプラスに働くという点は強調しておきたい。効果音などが印象的に聞こえ、BGMも感情に働きかける、広がりとダイナミクスを重視した鳴りになる。こうした音に包まれる感じ、感情を揺さぶられる感じを味わえるのは大きな魅力だ。また、セリフの聞こえがDT 770 PRO X Limited Editionよりも良く、ストーリーなどを把握しやすい。声は背景に浮き立つ印象。BGMや効果音によってその聞こえが阻害されないのが素晴らしい。
なお、MMX 300 PROとMMX 300 Gen2の差分としては、ドライバー以外にもヘッドバンド部分のデザインやハウジングのデザインなど細かな部分が変わっている。重量は314gと20gほど軽量化した。この点もプラスと考えていい要素だろう。
現実世界よりも美声に録れるかもしれないマイクの性能
MMX 300 PROを語る上で、もう一つ忘れてはならないポイントがマイク性能の高さだ。ハウジングからブームマイクのアームが伸びたよくあるヘッドセットの形状だが、コンデンサーマイク(ECM)のマイクカプセルが10mmと大型のものになっている。この音が非常に良い。実際にしゃべって、その音を録音してみたが、実は現実世界で聞いた声の印象よりも、聞き取りやすく、要は美声で届けられる。
これはかなり驚いたところだ。この特徴があるため、MMX 300 PROは単純なゲームプレーだけでなく、プレーしながらの配信、あるいはテレワークのウェブ会議など、声を届ける用途に適した製品と言える。自分で動画などを制作する人であれば、簡易的なナレーション収録などにも活躍しそうだ。
なお、ヘッドホン端子同様、マイク端子もアナログ接続となっており、本体にはリモコンケーブルが付属する。先端はヘッドホン用の3.5mm端子とマイク用の3.5mm端子が二股に分かれるものになっているため、パソコンなどにつなぐ際にはマイク入力とヘッドホン出力のそれぞれにケーブルをつなぐことになる。ただし、本体には2つの端子を4極の端子に変換するアダプターも付属しているので、MacBook Proのようなヘッドホン出力とマイク入力を兼用した端子を持つノートパソコンでも利用できる。
また、ケーブルにはリモコンも付いており、マイクミュートをしたり、ダイヤルによる音量調節なども可能となっている。つまり、リモコン側の音量を固定してソース側の出力で音量を調節することも、逆にソース側の音量を高めに設定してリモコン側で音量を絞ることも可能だ。ソース側とリモコン側の音量のバランスで音の印象は変わる面もあるので、こだわって使うこともできる。音のタイト感、距離感などに変化が出るので、試してみると面白いかもしれない。
MMX 300 PROはアナログ有線接続に絞ったシンプルな製品だが、スタジオ機器で培ったbeyerdynamicのクオリティー感を存分に楽しめるしっかりとした作りの製品だ。上述したように、ゲームだけでなく、クリエィティブやコミュニケーションなど幅広い用途で活躍する製品だ。音声をきれいに届けることも視野に入れた、本格的な音のヘッドホンが欲しいという人もぜひ試してほしい製品である。
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