ラスベガスの街は綺麗だ! 精細な写真でバーチャル観光
ASCII.jp / 2025年1月13日 22時0分
18世紀:元々の姿は、広大な砂漠のオアシス
きらびやかなネオンが輝く眠らない街、ラスベガス。CES 2025が開かれた舞台です。
ラスベガスはモハヴェ砂漠に位置するアメリカ合衆国・ネバダ州の都市です。この記事では、ラスベガスの歴史と事情に触れながら、現地で撮った写真を使って、バーチャル観光ツアーをしていきましょう。
現在ではカジノやエンターテインメントの都市としてよく知られるラスベガスですが、商業やカジノの都市としての本格的な発展は19世紀に入ってから。さらに歴史をさかのぼると、18世紀に探検家によって豊富な水源を持つ肥沃な地として発見され、今日までの発展を積み重ねてきました。
1900年代前半:カジノ都市としての発展
ラスベガスがカジノの都市としての性質を持ち始めたのは、1930年代。当時のネバダ州は大恐慌の影響で、経済的に非常に困難な状況にあり、州の政府は、財政を立て直す手段としてギャンブルを合法化する選択をとりました。
1940年代、1950年代にかけて、ラスベガスの街にはカジノ施設が次々と設立されます。この時代は州の規制も緩く、カジノ都市としての発展には、マフィアの大きな影響があったと言い伝えられています。
1960年代に、ラスベガスはカジノ都市としての性質をますます強めていきます。実業家による大きな資本も投入され、大規模なカジノホテルの設立が始まりました。現存するシーザーズ・パレスは象徴的な存在です。1970年代に入ってからは 、合法的な商業としてのカジノの都市に変わり、私たちが現在知る姿へと変わっていくことになります。
1900年代後半:合法的なカジノ都市としてのラスベガスへ
ラスベガスと言えば、ひと晩中輝き続けるネオンサインが思い浮かびます。観光案内や動画で見ると、その煌びやかで派手な光景が印象的ですが、実際に近くで見ると、その輝きは意外にも過剰ではなく、むしろ必要な場所に必要な照明が施されているように感じます。数多くのネオンが集まっていることで、街全体が一つの大きな光のショーのように見えるのです。
ラスベガスのカジノホテルといえば、それぞれにユニークなテーマ性が特徴的。例えば、ホテル・ニューヨーク・ニューヨークにはかの自由の女神像がシンボルとして設置されています。大きさはニューヨークにあるもののおよそ半分で、46メートルくらい。
エジプトをテーマにしたホテル・ルクソールには、スフィンクス、ピラミッド、オベリスクが。この辺りはラスベガスの南端に近いエリアです。夜に歩くと暗く、人通りも多くないので、夜はタクシーやウーバーを使っての移動が無難かもしれません。
ほかにフランスのパリをモチーフにしたパリス・ラスベガスなども、テーマ性の強いホテルとして有名。
地球儀のような看板と、非常に精巧なエッフェル塔がそびえ立ちます。このエッフェル塔はレストランになっていて、夜はラスベガスの夜景を見下ろしながらの食事が楽しめます。
2000年代:カジノとエンターテインメントの都市へ
ラスベガスを訪れた人が口を揃えて言うのは、「歩いても歩いても目的地に着かない」ということ。
どういうことかというと、建造物も、道路も、陸橋も、すべてが巨大なので、一見するとすぐ近くにあるように見える目的地が、実は3kmとか、5kmくらい離れていたりするのです。目視で「歩いて10分くらいだな」と思って歩き始めると、20分も、30分も歩き続けることになります。徒歩で移動する際は、マップアプリなどでおおむねの予測を立てるのが無難。
ちなみにこの記事に使っている写真は焦点距離28.8mmの広角寄りのレンズで撮っています……カメラに詳しい方は、街のスケール感が想像できるでしょうか。
縮尺による錯覚の問題に加えて「真っ直ぐ進みたいのに進めない」という問題もあります。道路を跨いで向こう側へ行くために、陸橋を通って反対車線に移動し、降りてから横断歩道で元の車線側に戻るといった経路を辿る必要のある場所がものすごく多いです。
これは、エリア全体をひとつのホテルのグループが仕切っていて、同じグループのホテルの近くを通過させるような構造が街全体に見られるためです。つまり、強制的に寄り道をさせて、お金を使うチャンスを発生させているということですね(この話、職場の大ベテランであるイビサさんに教えてもらいました)。
近年になってからは、新たな街のシンボルとして知られる球形シアター施設・スフィアなども建ち、ますますエンターテインメントの都市として発展し続けています。
昼夜を問わず、街の広いエリアから見えるスフィアですが、構造としては球形の骨格をLEDが覆っていて、すこし離れた場所から見た方が綺麗です。
関連して、ラスベガスの電飾をネオン、ネオンと便宜的に言いますが、実際にはほとんどがLEDに置き換わっています。ただ「きらびやかなLEDが輝く眠らない街」というと少しロマンに欠ける気もするので、今後も私はネオンと言いたいと思います。
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