いまこそ決着をつけたい!? カワサキ「GPz900Rニンジャ」の「Z」は大文字か小文字か? 正解はあるの?

バイクのニュース / 2020年6月4日 11時0分

映画『トップガン』に登場することでさらに人気が上昇したカワサキ「GPZ900Rニンジャ」は、ネーミングにある「Z(ゼット)」の表記に違いがあります。一体なぜでしょうか?

■「GPZ」のゼットが大文字と小文字の2パターンあるという謎

 映画『トップガン マーヴェリック』が2020年末に公開されることで、再び注目を集めているカワサキ「GPz900R」。1作目の『トップガン』(1986年公開)では、たびたび印象的なシーンで主役のトム・クルーズが乗って登場し、ニンジャ人気が高まりました。

 ところで、先ほどの書き出しの文章中、「GPZ900R」じゃなくて「GPz900R」なの? と思われた方も多いことでしょう。

 いわゆる「前期型」(型式で言うところのA1からA6)と呼ばれるフロント16インチ、AVDS(オートマチック・バリアブル・ダンピング・システム)付きモデルに乗っている、もしくは乗っていたライダー、それに限定解除世代のライダーは「GPz900R」と「z」を小文字にすることにこだわる方が多いようです。ま、筆者(小林ゆき)のことですが。

 フロント17インチになった後期型(型式A7以降)は大文字「Z」の表記になっています。いったい“ゼット”の表記は大文字と小文字、どちらが正しいのでしょうか?

 写真を見てみると、発売初年度の1984年モデル、型式で言うといわゆるA1と、日本で発売された排気量ダウンモデルの「GPz750R(G1)」のサイドカバーには「GPz900R」「GPz750R」と表記されているように読めます。しかし、小文字「z」の大きさと900Rの表記は同じ大きさなので、デザイン上「GP」を強調しただけなのではないかとも思えます。

 エンジンのサイドカバーには「GPz Kawasaki」とあり、明確に小文字「z」となっています。

エンジンのサイドカバーは「GPz Kawasaki」のように「z」が小文字になっている

 かつて「GPz900R」を開発した方にインタビューしたときの取材ノートをひっぱり出して見てみました。すると「GPはグランプリのGP。GPZ900RはGPを強調したネーミング」とメモが残っていました。

 確かに「GPz900R」の発売前にあったカワサキのモデルのネーミングは、「Z400」(1976年発売)→「Z400FX」(1979年発売)→「Z400GP」(1982年発売)の流れや、「Z1100GP」(1981年発売)など、モデル名のあとに「GP」を付けるパターンがありました。

 また、1983年には「GPz250」、「GPz400」、「GPz400F」、「GPz750」、「GPz1100」のように、GPのあとに小文字「z」が付くネーミングのモデルが発売されました。

「GPz900R」の900ccという排気量は、1000ccオーバーのフラッグシップが増えていく中、コンパクトなエンジンでスポーツ性能を狙ったことと、大ベストセラーだった「Z1」の排気量をリスペクトした、とのことですから、「Z900GP」のようなネーミングでもよかったように思えます。

 商標登録を調べてみると、川崎重工による「GPZ(ジイピイゼット)」の商標出願は1979年7月26日に出願されていることがわかります。「Z1100GP」などモデル名のあとにGPを付けるようになる以前、すでに「GPZ」のネーミングが用意されていたんですね。

G1/G2/G3のパーツカタログは「GPz750R」と「z」が小文字で表記されている

 型式A16まで続いたロングセラーの「GPz900R」ですが、A3とG3からサイドカバーのZのデザインが大文字に変更され「GPZ900R」と表記されるようになります。しかし、エンジンのサイドカバーはGPzのままです。

 ちなみに、1987年に発売されたフラッグシップ「GPZ1000RX」のZは大文字でした。

 前期型のパーツカタログやサービスマニュアルは「GPz900R」「GPz750R」の表記となっています。

 また、川崎重工のモーターサイクル&エンジンカンパニー概要ページには“1984年 二輪車「GPz900R」を発売”との表記があります。

 非売品ですが、川崎重工が2014年に発行した『Ninja 30 Years』という本の中でも基本的には「GPz900R」と表記されています。

非売品だが川崎重工が発行した『Ninja 30 Years』と題した本には「GPz900R」と表記されている

 やっぱり「z」は小文字が正しいのでは? と思い、もう一度開発者インタビューのノートを見返してみると……

「どっちでもいい」という走り書きが……。

 実際、A3以降は車体その他で大文字表記に変わっていますし、どうやら「GPz900Rのzは小文字“警察”」が目を凝らす必要はなさそうです。

 ところで、カワサキはグローバルなYouTubeチャンネルで「Kawasaki Ninja GPZ900R Morph (HD)」と題した歴代GPZ900Rを振り返る51秒の動画を2019年12月19日に発表しました。

 最後の1秒にも満たない映像にはサブリミナル的に「A17」の文字が見られます。これはもしかして、次期「GPZ900R」の開発が進んでいるのでは? と期待が膨らみます。

 一般的に、話題のニューモデルが発表になるのは、たいていヨーロッパで行われる秋の国際モーターサイクルショーの場。本来なら10月にインターモト(ドイツ)、11月にEICMA(イタリア)が開催予定ですが、きっとその頃には何らかのニュースがあるかもしれませんね。

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