バイクを廃車にしたい…その方法と手順とは
バイクのニュース / 2021年6月3日 9時0分
バイクを処分するとき廃車する必要があります。この手続きはバイクの持ち主でもできます。ただし、段取りよく手続きをしないと、2度手間やムダな支払い、損をする場合があります。バイクの廃車手順とはどんなものでしょうか。
■バイクを廃車する際の手順とは
バイクの廃車は持ち主でも手続きはできます。ただし、段取りよく手続きをしないと、2度手間やムダな支払い、損をする場合があります。バイクの廃車手順はどんなものでしょうか。
バイクを廃車するには、書類上の手続きと実際のバイクを処分する作業と分かれます。書類上の手続きはエンジン排気量でやることが違います。大きくわけると3つ。エンジン排気量125cc以下のバイク、126~250cc未満のバイク、250cc以上のバイクです。この3種類に分けてバイクの廃車手続き、具体的には費用、手続きをする場所、必要書類の順で説明します。
軽自動車税(種別割)廃車申告書兼標識返納書
まず、エンジン排気量125cc以下のバイクは、費用は無料、手続きのみで廃車ができます。手続きをするのは市役所や区役所、役場などになります。持ち物はナンバープレート、標識交付証明書、バイクの使用者の印鑑です。担当部署で軽自動車税(種別割)廃車申告書兼標識返納書(ネットでダウンロード可能な場合もあります)をもらい、記入して窓口で提出。廃車証明書を受け取るので、大切に保管して下さい。バイク売却や再登録で必ず必要になります。
126cc以上のバイクは、各地の陸運局で廃車手続きを行います
続いて排気量が126~250cc以下のバイクは、廃車するときに大体500円前後の費用がかかります。金額は住んでいる自治体で少し変わるため、確認が必要です。廃車の手続きは管轄の陸運局で行います。用意するものはナンバープレート、軽自動車届出済証、手数料納付書と軽二輪第5号様式(陸運局で手に入ります)。以上4点に加えて、軽自動車届出済証の記載内容、住所や氏名が異なるときは、持ち主の住民票や法人に所有権がある場合は商業登記簿謄本などの提出が必要です。
排気量126~250cc以下のバイクの廃車手続きでは、目的によって陸運局に出す書類の名前が変わります。「軽二輪第5号様式」は目的に合わせて申請書を選べます。
バイクを一時的に乗らなくなる。もしくは、売却するときには「軽自動車届出済証返納証明書交付請求書」を選び提出。バイク自体を解体、スクラップやバラバラにして部品として売却する場合は「軽自動車届出済証返納申請書」を選び提出します。
目的に合わせて選び、手続きを進め、手続き完了後に証明書を受け取ります。証明書はバイク自体の解体や売却で必要です。
抹消登録申請書(第3号様式の2)
車検がある排気量250cc以上のバイクも廃車手続きに費用が450円ほどかかります。担当するのは管轄の陸運局で、現地で書類の記入と提出をして廃車の手続きをします。必要になるのはナンバープレート、自動車検査証です。車検のあるバイクは陸運局で記入する書類が異なり、抹消登録申請書(第3号様式の2)、手数料納付書です。350円分の検査登録印紙を買い、手数料納付書に貼り付けます。
このときも抹消登録申請書で「永久抹消登録」か「一時抹消登録」を選ぶ用紙になっています。永久抹消登録はバイク自体をスクラップ、またはバラバラにして部品売却する場合になり、一時抹消登録がバイクを一時的に乗らなくなる、もしくはバイクを売却する場合です。
手続き完了後は、同じく受け取る証明書を大切に保管してください。バイクを売却、解体する際の必要書類です。
委任状記載例
陸運局は平日の昼間のみの対応のため、本人が手続きは無理なときは、委任状で代理人が代行可能です。委任状はネットでダウンロードできるようになっています。以上の手続きで書類上の廃車は完了したことになります。
■廃車する際の注意点とは
いわゆる廃車手続きは以上になりますが、忘れがちな注意点を説明します。これを忘れたり、見落とすとムダに支払いをしたり、2度手間になったりと時間とお金を損する場合があります。まず、バイクの廃車するときに毎年支払っている税金を止める手続きを忘れずにしておきましょう。
軽自動車税申告書
陸運局に併設される形で事務所があるため、現地で「軽自動車税申告書」が手に入ります。用紙に記入し、申告をします。軽自動車税申告書は廃車後30日以内で申請をする必要があります。特に軽自動車税は課税のタイミングが4月1日です。3月中に廃車手続きが済めば、軽自動車税を払わずに済みますが、4月になった段階で全額支払う必要があります。なお還付制度はありません。
ほかの注意点は車検証の所有権が自分になっているか確認してください。ローンでバイクを購入した場合、所有権が販売店かローンを組んだ会社名になっています。所有権の持っている会社に連絡をして、所有権解除を頼まないと廃車手続きはできません。加えて、ローンが完済前に何らかの理由で廃車する場合は残額の支払いが必要になります。
税金のほかに忘れてはいけないのは任意保険と自賠責保険の解約です。廃車すると決めたら、できるだけこの2つは早くやるほうがメリットがあります。自賠責は解約した日から保険が満了するまでの期間が「解約返戻金」として、お金が返金されるからです。任意保険は加入している保険会社と保険の種類によって条件が異なるため、返金があるかは保険の条件を確認して、場合によっては問い合わせてみましょう。
ここからはバイク自体をどうするかという段階です。バイクをそのまま処分業者に依頼すると処理費用が発生します。その前にバイクを査定してもらい、売却できるか確認をしてみましょう。
カスタムパーツや交換したバイクパーツがある場合は、査定するタイミングで一緒に提示しましょう。査定にプラスになる可能性があるため、あらかじめ全てまとめておくほうが効率的です。ときどき残ったバイクパーツを資源ごみに捨てる人がいます。しかし、多くの自治体ではバイクパーツの処分は対応していないため、処分業者か販売店に依頼しましょう。
損傷が多い、年式が古い、自走不可という状態の場合は、部品取り車として販売店や整備工場で売ることができる可能性があります
査定を依頼するときに迷う理由として損傷が多い、年式が古い、自走不可という状態なら処分するしかないと思うかもしれません。それでも査定を試してみましょう。値段が付く場合があります。
販売店や整備工場では部品取り車として、需要が常にあるため、処分費用を支払うつもりだったのが売却できることはあり得ます。それでも値段が付かなければ、処分を依頼しましょう。
***
廃車作業は事務的な作業とバイク自体の取り扱いの2つに分けられます。登録や税金、保険については必要な書類や確認事項を調べて、手早く済ませるとメリットがあります。
車体は念のため販売店やネット査定で試してみてから処分を依頼するようにしましょう。
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