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ヘルメットは、バイク用じゃなくていいのか? バイク専用設計じゃないとNG?

バイクのニュース / 2023年2月14日 9時0分

バイクを運転する上でヘルメットの着用は欠かせません。しかし、一口にヘルメットといっても、工事用・自転車用などさまざまなヘルメットが販売されています。バイクを運転するとき、もしバイク専用設計ではないヘルメットを着用すると、なにか違反に該当するのでしょうか。

■バイクを運転するとき、バイク専用以外のヘルメットは違反になる?

 バイクを運転するときに必須となるヘルメット。ライダーのニーズに応えるため、さまざまな種類のヘルメットが販売されています。ヘルメットには自転車用や工事用などがありますが、これらのヘルメットをバイクで使用すると違反になるのでしょうか。

バイクを運転するときに必須となるヘルメットバイクを運転するときに必須となるヘルメット

 乗車用ヘルメットの基準について、道路交通法施行規則の第9条の5に以下のように定められています。

 1.左右、上下の視野が十分にとれること。
 2.風圧によりひさしが垂れて視野を妨げることのない構造であること。
 3.著しく聴力を損ねない構造であること。
 4.衝撃吸収性があり、かつ、帽体が耐貫通性を有すること。
 5.衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること。
 6.重量が2キログラム以下であること。
 7.人体を傷つけるおそれがある構造でないこと。

 上記7項目の基準によれば重量2キロ以下の記載だけで、規格に関することや視野角度、どの程度の強度が必要なのか、などの具体的な基準値が明記されていないため、非常に曖昧なルールであるといえるかもしれません。

 この文面だけで判断すると、「乗車用」である自転車用ヘルメットは、ほとんどの製品が条件をクリアしそうです。こうしてみると、道路交通法施行規則の要件を満たしさえすれば、どんなヘルメットでもバイクの公道走行はOKと思うかもしれません。

工事用ヘルメットなどを使用し、行動をバイクで走行すると、警察官によっては危険と判断され、注意や指導されるだけでなく、違反とみなされる場合もある工事用ヘルメットなどを使用し、行動をバイクで走行すると、警察官によっては危険と判断され、注意や指導されるだけでなく、違反とみなされる場合もある

 とはいえ、規格をパスしたバイク用のヘルメットと工事用とでは、安全性の違いは明らかです。工事用や自転車用のヘルメットで公道を運転すれば、安全上に大きな問題があります。

 警察官によっては危険と判断され、注意や指導されるだけでなく、違反とみなされるかもしれません。もし、違反キップを切られると「乗車用ヘルメット着用義務違反」となり、違反点数1点(反則金なし)が科せられます。

 また、二輪車のヘルメット着用について規定されている道路交通法の第71条を要約すると「乗車用ヘルメットをかぶらないで運転してはならない」と記載されています。条文では「乗車用ヘルメット」と規定されているので、乗車用でない工事用ヘルメットは違法ということになりそうです。

 なお、バイク用ヘルメットの安全規格にはいくつか種類があり、国内で販売されているヘルメットにほとんど付けられているのが、「PSCマーク」と「SGマーク」です。

PSCマークとSGマークPSCマークとSGマーク

 まずPSCマークは、消費生活用製品安全法に基づいた規格です。国が定めた安全基準をクリアした製品に表示され、このマークがないと販売が認められません。国内で販売される乗車用ヘルメットには表示が義務づけられています。

 そしてSGマークは、製品安全協会の認定基準をクリアした製品の安全を保証する規格です。SGマークの特徴は、製品の欠陥によって人身事故が起きた場合に、最大1億円まで賠償金が支払われる点です。SGマークは必須ではないですが、国内で販売されるヘルメットの大半にPSCマークとセットで表示されています。

 SG規格には「125cc以下用」と「排気量無制限」の2種類があり、排気量無制限のヘルメットのほうが厳しい安全基準をクリアしています。排気量別で分けられていますが、あくまでも推奨であり、必ず守る必要はありません。

 その他にも、日本工業規格(JIS)が定める「JIS規格」も挙げられます。これは工業標準化法に基づいた規格で、落下試験など厳しいテストを経て認定されています、SGマークと同じく125cc以下用と排気量無制限があります。

世界一規格がシビアだと言われているのが「SNELL規格」世界一規格がシビアだと言われているのが「SNELL規格」

 そして、世界一規格がシビアだと言われているのが「SNELL規格」です。この規格は非営利組織のスネル財団が定めており、5年ごとに規格が見直され、更新ごとに厳しさが増していくことで有名ですが、その高い安全基準でヘルメットの性能向上に貢献しています。

 そして、PSC/SGマークやJIS規格など、これらのマークが付いた製品は、厳しい規格をクリアした証拠なので、安全性が認められています。

 バイク用以外のヘルメットで公道を走行しても、基準をクリアしていれば違法ではありませんが、頭部のダメージは命にかかわってくるため、安全面を考えれば、万が一に備えてしっかりと頭部を守れる、安全品質の高いバイク専用のヘルメットを選ぶのがベストといえるでしょう。

バイク運転時のヘルメットを選ぶ際は、自分の頭のサイズに合ったヘルメットを選ぶことが重要バイク運転時のヘルメットを選ぶ際は、自分の頭のサイズに合ったヘルメットを選ぶことが重要

 ちなみに、バイク運転時のヘルメットを選ぶ際は、自分の頭のサイズに合ったヘルメットを選ぶことが重要です。大きすぎると転倒時に脱げてしまったり、逆に小さすぎると圧迫されて頭が痛くなるので、頭のサイズを測り、試着して自分の頭にフィットするものを選びましょう。同時に、あご紐もしっかり締め、確実に固定され外れないかチェックしておくと安心です。

※ ※ ※

 道路交通法の基準をクリアしていれば、バイク用のヘルメットでなくても違法ではないようです。しかし、自身の身を守るためにも、法律上は問題なくても安全規格をクリアしたバイク専用のヘルメットを選びたいところです。

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