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AT限定で乗れるバイクは、どれくらいあるのか? AT免許で乗れる車種を調べてみた

バイクのニュース / 2023年4月10日 9時0分

バイクにも車と同じようにAT限定の免許がありますが、AT限定の免許ではどのような車種に乗れるのでしょうか。

■AT免許でもバイクに乗りたいけど…乗れる車種はどのくらいある?

 免許制度がはじまった頃は、選択肢がほぼスクーターに限られていたことから、AT限定免許で乗れるバイクといえば、スクーターだけと思っている人もいるかもしれません。しかし現在は、AT限定免許で乗れるバイクのラインナップが増え、さまざまな車種を選べるようになっています。

クラッチ操作が必要ないATモデルクラッチ操作が必要ないATモデル

 そもそもバイクのAT限定免許は、2005年に創設された比較的新しい免許制度です。原付を除くバイクにある3つの免許区分に、それぞれAT限定免許が設けられました。

 排気量の区分で、125ccまでの「AT小型限定普通二輪免許」、400ccまでの「AT限定普通二輪免許」、排気量の制限がない「AT限定大型二輪免許」の3種類。創設当初はAT限定大型二輪免許に650ccまでの排気量制限がありました。しかし、2019年の法改正で排気量の上限が撤廃され、AT限定免許で乗れる車種が一気に増えたのです。

  道路交通法でのAT二輪車の定義は、 「オートマチック・トランスミッション、その他のクラッチ操作を要しない機構がとられており、クラッチ操作装置を有しない大型自動二輪車または普通自動二輪車」とされています。

 法律上はギアの有無ではなく、「クラッチ操作装置を有しない」というのがポイント。つまり、ギアチェンジの必要があるバイクでも、クラッチ操作がなければAT限定免許でもOKというわけです。

 では、AT限定免許で乗れるバイクにはどのようなモデルがあるのでしょうか。

 AT限定免許で乗れるバイクといえば、イージーな操作性が魅力のスクータータイプ。アクセルとブレーキ操作だけで運転できるため、原付二種を中心に人気のカテゴリーです。

AT限定免許で乗れるヤマハ「TMAX560」AT限定免許で乗れるヤマハ「TMAX560」

 まず、スポーティな走りとスタイルに加え、充実の装備でスクーターの常識を変えたヤマハ「MAXシリーズ」が挙げられます。排気量に応じて560ccの「TMAX560」、250ccの「XMAX」、155ccの「NMAX155」、125ccの「NMAX」の4種類がラインナップされています。
 
 また、デビューから高い人気を誇るのがホンダ「PCX」です。扱いやすいパワーと優れた燃費性能に加え、クラスを超えた先進の機能が魅力といえるでしょう。なお、排気量をアップさせ、高速道路の走行を可能にした「PCX160」もあります。

 そのほか、世界で活躍するホンダのカブシリーズを中心に採用されている「自動遠心クラッチ」を搭載したモデルも、該当します。例えば、ホンダ「スーパーカブ」はギアチェンジの操作が必要ですがクラッチレバーがなく、アクセルと左足のシフト操作のみで運転できるため、AT限定免許で乗ることができます。

自動遠心クラッチを採用したホンダ「CT125 ハンターカブ」自動遠心クラッチを採用したホンダ「CT125 ハンターカブ」

 また、そのほかにも自動遠心クラッチを採用したモデルとして、発売から現在まで高い人気を誇る、ホンダ「CT125 ハンターカブ」が挙げられます。スーパーカブをベースにオフロードの要素をプラスし、冒険心をくすぐる一台です。

 また、カブシリーズには、スタンダードモデルの「スーパーカブ110」をはじめ、初代カブをオマージュした「スーパーカブC125」、本家カブにアウトドアテイストを取り入れた「クロスカブ110」があります。

 ちなみに、一見すると普通のMTバイクであるにもかかわらず、AT限定免許で乗れる意外なモデルも存在します。

ホンダが開発した「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」ホンダが開発した「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」

 それが、ホンダが開発した「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」を搭載したモデルです。DCTは一般的なスクーターに採用されている無段変速機(CVT)とは異なり、通常の6段ミッションを電子制御によって、ライダーの代わりに自動でシフトチェンジをおこなってくれる画期的なシステムです。

 DCTは電子制御によってクラッチ操作もおこなうため、クラッチレバーがありません。シフト操作は、完全自動の「ATモード」と、ライダーの好みに応じてシフトの切り替えができる「MTモード」の2種類の選択が可能です。シフトのアップダウンは左ハンドルにあるボタンで操作するため、AT限定免許で運転することができるというわけです。

DCTを採用しているホンダの大型クルーザーモデルの「レブル1100」DCTを採用しているホンダの大型クルーザーモデルの「レブル1100」

 DCTを採用しているのは、本格的な大型アドベンチャーモデルの「CRF1100L アフリカツイン」や、幅広い層から支持を集める大型クルーザーモデルの「レブル1100」などがあります。また、1833ccという巨大なエンジンを搭載した、ホンダのフラッグシップモデル「ゴールドウィング」もDCTが搭載されているので、AT限定免許で運転が可能です。

 また、ヤマハでは「YCC-S(ヤマハ電子制御シフト)」を搭載した、大型ツアラーモデル「FJR1300AS」もAT限定免許で運転が可能です。

 YCC-Sは、電子制御によりバイクが自動的にクラッチ操作をおこなうので、ライダーは任意のギアを選ぶだけです。また、DCTと同様にクラッチレバーがなく、シフトチェンジは左足のペダルにあるフットスイッチか、ハンドルに装備されたスイッチのどちらかで操作が可能です。

 このようにYCC-Sは、クラッチ操作だけを自動化したセミ・オートマチック車になるため、AT限定免許で運転することができます。こういった電子制御シフトの登場により、大型バイクでもAT限定免許で乗れるバイクの選択肢が広がりました。

 そして、エンジンではなくモーターの動力で走る電動バイクも、有段変速機がないためクラッチレバーがありません。つまり、クラッチ操作がなければAT限定免許で運転可能です。

電動バイクもクラッチ操作がなければAT限定免許で運転可能電動バイクもクラッチ操作がなければAT限定免許で運転可能

 電動バイクはモーターの出力によってクラスが区分されており、それに応じて必要な免許が異なり、かつては出力1kW以上のすべてのモデルは普通二輪免許で乗ることができました。しかし2019年の法改正で、20kW以上の高出力モデルに乗るには大型二輪免許が必要になっています。

 クルマでは電動化が進んでいますが、国内バイクメーカーでは法人向けモデル以外はほとんど普及していません。しかし、海外に目を向ければ、電動バイクの市場は急速に拡大しつつあります。世界的なカーボンニュートラルへの取り組みから、今後は日本でもバイクの電動化が進んでいくことは確実といえるかもしれません。

※ ※ ※

 DCTといった電子制御シフトの登場で、AT限定免許で乗れるバイクのラインナップが飛躍的に増えました。将来的に電動バイクが普及するようになれば、AT限定免許で乗れるバイクがメインとなる日も近いかもしれません。

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