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【MotoGP第5戦フランスGP】中上貴晶選手、我慢のレースで9位フィニッシュ果たす

バイクのニュース / 2023年5月17日 20時0分

MotoGP第5戦フランスGPが、5月12日から14日にかけてル・マン-ブガッティ・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスに参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶選手(#30/ホンダ)はホンダ勢で唯一完走し、決勝レースを9位でゴールしました。

■結果として、ホンダ勢で完走を果たしたのは中上選手のみ

 中上貴晶選手(#30/ホンダ)は得意のヘレス・サーキットで行なわれたスペインGPを9位という結果で終え、フランスGPを迎えました。しかし、フランスGPでも状況が好転したとは言いがたい結果となりました。とはいえ苦しんでいるのは中上選手ばかりではなく「ほぼホンダ勢だった」と言って良いでしょう。

MotoGP第5戦フランスGPで中上貴晶選手(#30/LCR Honda IDEMITSU)はフロントのフィーリングに苦しみながらも完走、9位でゴールしたMotoGP第5戦フランスGPで中上貴晶選手(#30/LCR Honda IDEMITSU)はフロントのフィーリングに苦しみながらも完走、9位でゴールした

 初日を総合16番手で終えた中上選手は、ブレーキングで苦しんでいました。しかし翌日の土曜日には問題が少し改善。14番グリッドからスタートしたスプリントレースを、10位で終えます。

「昨日の午後よりは、パフォーマンスもちょっと良くなってはいます。12周のスプリントレースでは、ペースとしてはそこまで悪くなく、想定していたラップタイムで走ることができました。ペースはそんなに悪くはないので、スプリントレースよりも日曜日の決勝レースのほうが結果を残せるチャンスがあるとは思っています」

 ところが、決勝レースはフロントのフィーリングに苦しむことになります。全くバイクが止まらない。攻めたら転倒するだろうことはわかっているから攻めることもできない……。中上選手はレース後の囲み取材で、「このレースでは完走することしかできなかった」と語りました。その一言が、いかに苦しいレースだったかを物語っています。

メディアセンターで行なわれた木曜日の囲み取材でインタビューに応じる中上選手の様子メディアセンターで行なわれた木曜日の囲み取材でインタビューに応じる中上選手の様子

「感覚的にもバイクとのフィーリングも、土曜日のほうが良かったですね。タイヤは(スプリントレースと)同じ選択だったんですが、スタート直後から、フロントのフィーリングがウイークを通していちばん悪い状態でした」

「全くバイクが止まらなかったんです。リアからのプッシュもすごくあって、さらに、なぜかわからないけどフロントタイヤが止まる感覚もありませんでした。原因はコンディションの変化なのか……」

「アレックス(・リンス)の後ろで走っていたんですが、僕とだいたい同じラップタイムで走っていたんです。9コーナーのブレーキングでアレックスが転倒したのを見て、攻めたら転ぶな、と思いました。彼の転倒のあと、限界を超えないように、少しペースを落とすことにしたんです」

2023MotoGP第5戦フランスGPを走る中上貴晶選手(#30/LCR Honda IDEMITSU)2023MotoGP第5戦フランスGPを走る中上貴晶選手(#30/LCR Honda IDEMITSU)

 中上選手のチームメイトであるアレックス・リンス選手(#42/ホンダ)もレース後、ほとんど同様のコメントをしています。リンス選手は15周目に9コーナーで転倒し、リタイアとなりました。

「フロントを失った。ヘレスでの問題と全く同じだ。バイクを傾けてフロントブレーキをかけながらコーナーに入っていくと、リアがフロントをプッシュする感覚があったんだ」

 状況の厳しさを物語るのは、フロントのフィーリングの変化について「原因がわからない」と中上選手がコメントしていることです。タイヤもセッティングも同じにもかかわらず、フィーリングが変わってしまったというのです。

「土曜日とタイヤは一緒だし、セッティングも変えてないんですが……。ここまで悪い方向にフロントのフィーリングが変わってしまったのが、ちょっと嫌な感じです」

中上選手はフランスGPではホンダ勢で唯一、完走を果たした。「このレースでは完走することしかできなかった」とコメント中上選手はフランスGPではホンダ勢で唯一、完走を果たした。「このレースでは完走することしかできなかった」とコメント

 その一方、フランスGPではホンダとしてのトライが行なわれていました。怪我から復帰したファクトリーチームのマルク・マルケス選手(#93/ホンダ)が、カレックスのシャシーで走行していたのです。マルケス選手は、予選では2番グリッドを獲得し、スプリントレースを5位で終えています。決勝レースは転倒に終わりましたが、2番手争いを展開しました。

「マルクはいつも速いライダーですから難しいですが、データ上ではブレーキングからコーナー中間にかけて、ちょっと自信を持っているみたいです。ただ、それがシャシーによるものかどうかは僕にはわかりません。と言っても、ポジティブなものはあるんでしょうね。そのシャシーを使っていますから」と、中上選手は新しいシャシーに期待を寄せています。しかし次戦で中上がそれを使用できるのかは、不明だということです。

 次戦、第6戦イタリアGPは、6月9日から11日にかけてムジェロ・サーキットで行われます。

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