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自転車とクルマ、先に発明されたのはどっち?

バイクのニュース / 2024年4月30日 12時10分

いまや日常生活の移動手段として欠かせない自転車とクルマは、同じ過程の中で進化してきたかのように思えますが、じつは似て非なるもの。その歴史を探ってみましょう。

■別々の道で進化した乗りもの

「自転車とクルマ、先に発明されたのはどっち?」……結論から言うと、じつはクルマが先です。自転車の方が断然シンプルな構造なので、クルマよりも先に登場したように思えますが、どうやら違うようです。

クルマと自転車、先に発明されたのはどっち?クルマと自転車、先に発明されたのはどっち?

 クルマが登場したのは1769年のフランスで、日本はまだ江戸時代です。当時はガソリンエンジンではなく、蒸気で走る「蒸気自動車」でした。また1873年には「電気自動車」も実用化されています。

 現代の主流である「ガソリン自動車」が誕生したのは、さらにその後の1886年で、現在に続くメルセデス・ベンツ/ダイムラーの生みの親であるカール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーによって実用化が進められました。

 1900年代に入ると、アメリカのフォード社が量産をはじめ、大衆化が進んでいきます。ちなみに日本での第1号が作られたのは1907年のことでした。

 さて、自転車の歴史を見ていく前に、2輪自動車(バイク)の誕生も追ってみましょう。世界初のバイクが発表されたのは、1873年のウィーン万博だと言われています。これは蒸気機関を動力とする2輪車でした。

 ガソリンエンジンによるバイクが現れたのはクルマよりも1年前の1885年で、発明した人物はガソリン自動車の発明者と同じダイムラーです。彼はクルマの開発の方に力を入れたため、バイクの市販化はそれよりも遅れたそうです。

 日本における第1号バイクは1909年なので、クルマとバイクは同じような経緯をたどって進化してきたことが分かります。

 それでは、自転車はいつ発明されたのでしょうか? 諸説あるようですが、正式な記録として残っているのは、1813年にドイツで生まれた「ドライジーネ」と呼ばれる乗りものが原型とされています。

 ドライジーネにはペダルやギアなどの装備はなく、足で地面を蹴って走らせる、現代では幼児が乗るキックバイクのような乗りものでした。

 その後、走りやすい形や、チェーン、車輪など様々な改良が行なわれましたが、その歴史が大きく動いたのは1888年のこと。ダンロップによって空気入りチューブタイヤが発明されたときです。

 歴史をたどってみると、クルマやバイクと自転車はまったく異なるベクトルで開発されてきたことが分かります。

「歯車」や「人力車」という概念自体は、それより数百年前からあったようですが、なぜ「自転車」が発明されなかったのでしょうか?

 明確な答えはないようですが、「馬車」の存在が大きな理由のひとつではないでしょうか。道路整備もまだ不十分で、すでに使われていた乗りものとして重宝されていたのでしょう。

 また、「馬車を模倣する」、すなわち「4輪の人力車」を作ろうとしたことで、自転車の発明が遅れたという考えもあるようです。

 軍事上・産業上必要だったため国の支援のもと急速に発展していったクルマと異なり、レジャー要素が強かった自転車は必要不可欠なものとは考えられず、発明後の開発もクルマに比べて遅かったようです。

 しかし、今ではエコで手軽に使える利便性の高い乗りものとして人々の生活の中に普及した自転車は、近年すさまじい速さで進化しており、クルマやバイクと肩を並べるほど一般的な乗りものとなっています。

 日々同じ道路上を走る自転車の未来がどうなっていくのか、楽しみです。

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