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普段何気なく耳にする道路の「上り」「下り」…どうやって決めているのか?

バイクのニュース / 2024年8月14日 9時10分

ツーリングで高速道路を走行しているとき、道路交通情報に表示される「上り線・下り線」という表記。なんとなく、上り線が東京に向かう方面で下り線がその逆…と考えている人も多いかもしれませんが、実際道路の「上り」「下り」は、どのような基準で決まっているのでしょうか。

■誰しもが考えたことがあるかも?道路の上り・下りの基準が知りたい

 ツーリングなどで高速道路を走行しているとき、渋滞情報を確認する人は多いでしょう。そんなとき、道路交通情報に「上り線」「下り線」と表示されているのを目にすることがあります。この表記について、上り線が東京に向かう方面で下り線がその逆…と、なんとなく理解をしていても、なぜこのような表記になっているのか知らない人も多いかもしれません。

 そもそも道路の「上り」「下り」は、どのような基準で決まっているのでしょうか。NEXCO東日本の公式サイトには、以下のように記載されています。

東名高速道路の「起点」、東京インター下り東名高速道路の「起点」、東京インター下り

「高速道路の始まりの地点を「起点」、終わりの地点を「終点」とし、「上り」は起点に向かっていくこと、「下り」はその逆の終点に向かっていくことを言います。この起点と終点は、高速道路の路線名を指定する際に重要な経過地とともに、法律で決められています。

 大正時代の国道は「東京市より○○府県庁所在地○○に達する路線」とされていたため、全ての起点は東京(日本橋につくられた道路元標)であったため、一部例外はありますが、高速道路も大まかに言えば東京に向かう方向が上り線と、その名残をとどめています。

全ての道路の起点は東京・日本橋(日本橋につくられた道路元標)全ての道路の起点は東京・日本橋(日本橋につくられた道路元標)

 なお、当社管内にある北海道の道央自動車道札幌ICから南(函館)方面にある大沼公園ICへ向かう場合、札幌方面へ向かうほうが上り線ではなく、東京方面に向かうため、上り線となります」

 現在は、路線名や重要な経過地とともに起点と終点が決められており、必ずしも東京が起点とは限りません。そのため、一概にすべての東京方面の道路を「上り線」というわけではないようです。ただ、現在でもその名残が残っていることから、例外はあるものの、基本的には都内に近い道路では東京方面の道路が「上り」、東京から遠ざかっていく方面は「下り」に当てはまるといえるでしょう。

 また、国土交通省が公表する情報にも、以下のように記載されています。

「国道の番号の付け方については、現在は基本的に、国道の追加指定ごとに北に位置するものから順に、番号が付けられています。国道の路線を指定する際には、まず、起点と終点が定められます。国道の始まりの地点を「起点」、終わりの地点を「終点」とし、「上り」は起点に向かっていくこと、「下り」はその逆の終点に向かっていくことを言います」

国道の番号の付け方は、基本的に、国道の追加指定ごとに北に位置するものから順に、番号が付けられている国道の番号の付け方は、基本的に、国道の追加指定ごとに北に位置するものから順に、番号が付けられている

 起点と終点の取り方については、道路法第5条第1項に掲げる指定基準の各号で示されている重要都市もしくは人口10万以上の市、特定重要港湾、重要な飛行場または国際観光上重要な地などが「起点」に該当するようです。一般的には、それらと連絡する高速自動車国道、もしくは道路法第5条第1項第1号に規定する国道が「終点」となるようです。

 前述のように、道路の「上り」は起点に向かっていくこと、「下り」はその逆の終点に向かっていくことをさします。気になる道路の起点・終点を調べてみて、上りなのか下りなのか調べてみるのも面白いかもしれません。

※ ※ ※

 道路の上り・下りの基準は、国道の始まりと終わりの地点である「起点」「終点」によって決められていました。一概にすべての道路が当てはまるわけではありませんが、大正時代の名残によって現在も東京方面の道路を「上り線」と呼ぶ場合が多いようです。

 このように、普段何気なく受け入れていることもすべて基準が定められています。道路や交通関連のさまざまな雑学を知っておけば、今後バイクに乗る時もより楽しく感じられるかもしれません。

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