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「てんとう虫」を彷彿とさせるスタイリングが魅了的! スバルの軽自動車「R1」とは

バイクのニュース / 2024年8月18日 17時10分

モータースポーツ界の生き字引、現役レーサーの木下隆之氏の新連載コラム「木下隆之のヒストリカルパレード(通称:ヒスパレ)」! 連載第24回目は、2004年に登場したスバルの軽自動車「R1」を発売当時の時代背景を踏まえ解説します。

■「SUARU R1」とは

 そのキュートなスタイルが、「スバル R1」の存在のすべてを物語っています。

 全長は3285mm、全幅は1475mm、全高は1510mmです。搭載するエンジンは直列4気筒660ccです。エンジン排気量から想像するとシンプルな軽カーのように思われますが、R1は平均的な軽カーとはやや異なります。全長3400mm以下、全幅は1480mm以下ですから、カテゴリーとしてはたしかに軽自動車なのですが、軽カーよりも全長はコンパクトなのです。

スバルの軽自動車「R1(S)」(写真提供:Mクラフト)スバルの軽自動車「R1(S)」(写真提供:Mクラフト)

 軽自動車は限られた規定の中でギリギリまでサイズを拡大することで、軽自動車としての税制上の恩恵を受けながら自動車としての要件を満たそうとしますが、R1にはその考え方は当てはまりません。軽カーよりももっともミニマムなサイズ感を狙ったのです。

 乗車定員は4名ですが、実質的には2+2ですね。後席は荷物置きとして活用するのが正しいでしょう。実質的には2名乗りです。

 それゆえに取り回しは驚くほどです。なんと言っても軽カーよりもミニマムなのですから、路地裏をちょこちょこ駆け抜けることも簡単ですし、駐車スペースにも困りません。この超マイクロ的なサイズ感こそがR1の最大の特徴なのです。

 発売当初は「NEWてんとう虫」のキャッチコピーで話題になりました。1958年にてんとう虫の愛称で親しまれたスバル360の再来というわけです。けっして広くない日本の道には理想的なサイズ感ですし、都会を闊歩するのに相応わしい相棒のようです。

2005年にはスーパーチャージャーを搭載した「S」グレードが追加された(写真提供:Mクラフト)2005年にはスーパーチャージャーを搭載した「S」グレードが追加された(写真提供:Mクラフト)

 もっとも、サイズは小さいものの、クルマの作り込みは贅沢なものでした。ここで紹介するR1(S)は、2007年仕様でありスーパーチャージャー搭載モデルです。排気量は660ccですが、直列4気筒ですし、DOHC16バルブユニットでもあります。

 ボンネットのインタークーラーダクトが証明するように、スーパーチャージャーによる吸気冷却用のインタークーラーも装備しています。最高出力は軽カー枠自主規制上限の64psですが、最大トルクは10.5kgmに達しています。ボディがコンパクトでありながら車重は880kgに達しますが、過給器の効果でグイグイと力強く加速するのです。

 内外装にもチープな気配はありません。ダッシュパネルやシフトレバーなど、造形はデザイン性に溢れています。ボディはコンパクトですが、中身は高級車の雰囲気を滲ませているのです。

 スバルがR1を開発する数年前に、メルセデス・ベンツとスイスの時計メーカースウォッチが共同でマイクロカーを開発したものの、コンパクトゆえに横転などの事故が絶えず、収益を軌道に乗せるまでに時間を要したが、コンパクトカーに知見のあるスバルはその課題を克服してみせたのは痛快でしたね。

2004年に登場したスバルの軽自動車「R1(R)」2004年に登場したスバルの軽自動車「R1(R)」

 年々肥大化していく自動車ですが、いまもう一度立ち返って、日本の道にもっとも相応しいサイズとは何かと考えてみる必要があります。

 道幅は古くから変わっていません。ですが、クルマだけがサイズアップしています。すれ違いや駐車の苦労を実感している人も少なくないでしよう。

 そうです、R1のようなマイクロミニのクルマがあってもいいですよね。日本の道を知り尽くしたスバルならではの傑作だと思っています。

◾️スバル「R1(R)」
<エンジン>
形式:EN07
種類:直列4気筒 DOHC 16バルブ AVCS
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
総排気量(cc):658
圧縮比:10.5
最高出力(kW(ps)/rpm):ネット40(54)/6400
最大トルク(N・m (kg・m)/rpm):ネット63(6.4)/4400
燃料供給装置:EGI(電子制御燃料噴射装置)
燃料タンク容量(リットル):30
<寸法・定員>
全長(mm):3285
全幅(mm):1475
全高(mm):1510
ホイールベース(mm):2195
最低地上高(mm):160
乗車定員(名):4

※ ※ ※

 スズキのネイキッドモデル「GSX400 インパルス」は、2004年に復活を果たし、排ガス規制が厳しくなった2008年、初代インパルス風のカラリーングで登場した最終モデルをもって、その歴史に終止符が打たれました。

スズキ「GSX400 インパルス(2004)」スズキ「GSX400 インパルス(2004)」

「GSX400 インパルス」には、低・中回転域から粘りがあり、力強い加速感も備えた400cc水冷4気筒DOHCエンジンを搭載、高機能アナログ2連メーターや、精悍な外観の大型アルミサイレンサーを装着した4into1マフラーを採用するなど、スポーツバイクとしての質感と存在感を一層高めていた。

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