【MotoGP第11戦オーストリアGP】Moto2佐々木歩夢選手は手ごたえを感じる21位「Moto2参戦してから一番良いレース」

MotoGP第11戦オーストリアGPが、2024年8月16日から18日にかけて、オーストリアのレッドブル・リンクで行なわれました。Moto2クラスに参戦する佐々木歩夢選手（ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム）は、決勝レースを21位でゴールしました。

■好感触の走り、次戦からの活躍に期待

　2024年シーズンにMoto3クラスからMoto2クラスにステップアップした佐々木歩夢選手（ヤマハVR46マスターキャンプ・チーム）は、Moto2クラスのルーキーシーズンを送っています。完走を果たした前戦イギリスGPでは「初めて最後まで全開で走れた……、と言って良いのかな」と語っていました。

【MotoGP第11戦オーストリアGP】佐々木歩夢選手（#22／Yamaha VR46 Master Camp Team）は、決勝レースでは18位を争う集団で戦った

　オーストリアGPの木曜日、佐々木選手はMotoGP.comのインタビューの中で「Moto2にステップアップして、なかなかバイクの良いフィーリングがなく、あまりセットアップを変えずにここまで来ています。ただ、もう少し自分のアイデアを加えてセットアップを変えて、良いフィーリングにしていけたらと思います」と語っていました。

　予選Q1は12番手で、グリッドとしては26番手。「朝から午後に向けてセットアップを変え、気持ち良く走ることができています。完璧ではないですが、自分の中で納得のいくセットアップでした」（MotoGP.comより）ということでしたが、アタックしていたラップが、イエローフラッグとトラックリミット違反により、ラップタイムキャンセルとなったことが影響しました。

　イエローフラッグが振動提示されている区間（セクター）に入った場合、そのタイムがキャンセルされます。また、コースをオーバーして外側にある緑色のエリアに出て走行した場合、フリープラクティス、プラクティス、予選では、該当のタイムが取り消しとなります。佐々木選手はこのふたつの理由により、Q1でベストタイムを記録できませんでした。ただ、良い感触はあったと言います。

「（ラップタイムキャンセルがなかったとしても）Q2には行けなかったと思いますが、19番手にはなれたはずです。26番手まで落ちてしまったので悔しいですが、Moto2に上がってきていちばん感触の良いウイークではあります」（MotoGP.comより）

　決勝レースではスタートの混戦に苦戦したものの、18位争いの集団でバトルを繰り広げ、21位でゴールしています。

「Moto2に参戦してから一番良いレースだったかな」と、佐々木選手はMotoGP.comのインタビューで語っていました。シーズン前半戦は腕上がりとその手術、転倒などが続いていましたが、今回で3戦連続の完走を果たしています。

「納得はできないですけど、今できることはできたと思います。ペースはポイント圏内（15位以内）のライダーと、ほとんど変わらないと思うんです。スタート位置が問題です。明日（8月19日）はテストがあるので、セットアップを詰めて、ポイント争いにしっかり加われるようにしたいです」

　イギリスGPに続き、佐々木選手の前向きなコメントを聞くことができました。次戦アラゴンGPでは、ポイント獲得（15位以内）に挑みます。

　MotoGP第12戦アラゴンGPは、8月30日から9月1日にかけて、スペインのモーターランド・アラゴンで行なわれます。

■Moto2クラスとは……

　Moto2クラスは、トライアンフ「ストリートトリプルRS」の排気量765ccの3気筒エンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。タイヤは2024年よりピレリのワンメイクとなった。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。