整備で出た廃油! どのような方法で処分すればよいのか?
バイクのニュース / 2024年9月4日 13時10分
バイクメンテナンスをおこなうと、エンジンオイルやブレーキオイルなどの「廃油」が出ることも少なくありません。ではこういった整備で出た廃油は、どのように処分すればよいのでしょうか。
■不法投棄は厳禁!正しい廃油の処分方法とは
バイクのメンテナンスで出る「オイル」と呼ばれるものは、エンジンオイルだけでなくギアオイルやブレーキオイルなど、さまざまな種類が存在します。
バイクは比較的セルフメンテナンスがしやすいことから、各種オイルを交換する人も少なくありません。しかし、いざメンテナンスが完了し、使用済みオイル(以下、廃油)の処分方法に困る人も多いのではないでしょうか。
バイクは比較的セルフメンテナンスがしやすいことから、各種オイルを交換する人が多い
廃油を排水溝などから下水に流す、保存容器などに移し森林などにポイ捨て、河川に流すなどの間違った方法で処分すると「廃棄物処理法違反」とみなされ、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金という厳罰が科せられることになってしまいます。
では、廃油はどのように処分すればよいのでしょうか。
まずひとつ目の方法は、エンジンオイルを販売しているバイク用品店などに廃油の引き取りをお願いするというもの。ただし販売店へ廃油を持ち込む場合、「エンジンオイル交換などの整備をおこなっている整備工場が併設されている販売店に限られる」という点に注意が必要です。
また整備工場には、廃油を一時的に溜めて置ける「油槽」と呼ばれるものが設置されている場合が多いです。オイル販売店かつ整備工場が設置されたお店であれば、油槽に廃油が入る余裕があり、なおかつバイク一台から排出された数リットル程度の少量の廃油であれば、引き取ってもらえる可能性があります。
廃油の引き取りが有料である店舗や、無料で引き取り可能であるものの引き取り量の上限を設定している店舗もある
ただし、廃油の引き取りが有料である店舗や、無料で引き取り可能であるものの引き取り量の上限を設定している店舗も。また、廃油の引き取り自体を受け付けていない店舗や、オイルの種類によっては廃油の引き取り不可のものもあるので、事前に電話などでどのような種類の廃油をどれほど持ち込むかを伝えておき、処分が可能であるかを確認しておくとよいでしょう。
そして油槽は一時的に廃油を溜めておくものなので、溜まった廃油は定期的に廃油取扱業者が回収します。そのため業者が回収に来る直前では、油槽内がいっぱいで引き取りができない可能性もゼロではありません。
また油槽が設置されているか否かという点から、ガソリンスタンドでも廃油を引き取ってもらえる可能性があります。
しかし、近年主流となっているセルフのガソリンスタンドの場合、整備工場が設置されていない、もしくはオイル交換をおこなっていないなどの理由から、油槽が設置されておらず廃油の引き取り不可であるお店も少なくありません。ガソリンスタンドへお願いする場合も、廃油の引き取りが可能であるかを事前に確認しておくと安心です。
廃油回収業者は、店舗や企業などで出る大量の廃油を対象に回収していることが多く、個人からの依頼を受け付けていない業者が多く存在する
それならば、直接廃油回収業者に引き取りを依頼すればよいのでは……と考える人もいるかもしれません。しかし廃油回収業者は、店舗や企業などで出る大量の廃油を対象に回収していることが多く、個人からの依頼を受け付けていない業者が多く存在します。
そのため、少量の廃油を引き受けてくれるかどうかを事前に確認する必要があるだけでなく、個人で廃油の処分をお願いする場合は思った以上に費用がかかる可能性があるという点には留意しておきたいところです。
なお、お店などへ廃油を持ち込む手間を省ける「廃油ボックス」または「オイルボックス」などといった商品を活用するという方法もあります。
廃油ボックスは、バイク用品店だけでなくホームセンターなどでも取り扱われています。中身は不織布や凝固剤などが入っており、箱の中身に廃油を入れて固めるだけで家庭ゴミとして捨てられるというメリットがあります。
しかし廃油ボックスの捨て方は各自治体によるため、廃油ボックスを使用したとしても家庭ゴミとして処分できない地域も存在するという点で、気を付けなければなりません。
この場合はオイル販売店や業者に頼むしかありませんが、反対に廃油ボックスなどを使用せずとも、新聞紙や不要な布などに廃油を吸わせて燃えるゴミとして捨てることも可能です。住んでいる市町村区のホームページなどで廃油の捨て方を確認してから、オイル交換作業に取りかかるとよいでしょう。
※ ※ ※
自身でオイル交換することで作業工賃などがかからず安価で作業が可能であるものの、オイルの処分方法を間違えてしまうと法に触れるため、正しい処分をおこなうようにしましょう。
廃油の処理を販売店などに委託すると処分費用がかかってしまう恐れもあるため、作業を始める前の下準備の時点で、オイルの処理方法も確認しておくことが重要です。
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