バイクで低温やけど!? 薄着で乗るとかえって熱い思いをする羽目になるかも...
バイクのニュース / 2024年9月10日 9時10分
バイクに乗っているだけで、低温やけどを負う可能性があるとされています。いったいどういうことなのでしょうか。
■長時間の走行をする際はエンジンの熱対策が必須
ネイキッドバイクやアメリカンバイクはエンジンがカウルに覆われておらず、むき出しになっている状態です。そのため誤ってマフラーに触れてしまい、火傷を負ってしまうライダーも少なくありません。
ネイキッドタイプのバイクでなくても、長時間走行を続けていると内ももや、ふくらはぎなどにヒリヒリ、チクチクといった違和感や痛みを感じることがあるかも
しかし、そのようなネイキッドタイプのバイクでなくても、長時間走行を続けていると内ももやふくらはぎなどにヒリヒリ、チクチクといった違和感や痛みを感じることがあります。これはいわゆる低温やけどの症状ですが、上記のようなカウルに覆われているバイクでも低温やけどを負う可能性があるようです。いったいどういうことなのでしょうか。
そもそも低温やけどは、40℃から50℃くらいの体温よりも高い温度のものに、長時間肌が触れ続けることで起こるやけどです。高温やけどを負うほどの熱さではないため、時間が経過して痛みや症状が出てからやけどを負ったことに気付くケースがほとんど。
バイクの場合、熱を放出するパーツは燃料を燃やすエンジンです。そのため、エンジンやマフラー、エンジン回りのパーツ、フレームなどにも熱が伝わり熱くなっていきます。
50℃程度の温かいと感じる程度の温度でも、長時間の走行で肌が熱を浴び続ければ低温やけどを負ってしまいます。これは、肌を晒していようとパンツを履いていようと起こりうることです。
ネイキッドタイプではないバイクに乗るライダーの中には、「夏場は暑いから」という理由で涼しげな薄手のパンツで乗ってしまう人も少なくないかもしれない
ネイキッドタイプではないバイクに乗るライダーの中には、「夏場は暑いから」という理由で涼しげな薄手のパンツでバイクに乗ってしまう人も少なくないかもしれません。しかし、薄手のパンツを着用したままバイクに乗ると、転倒した際に身体を守れないのはもちろん、低温やけどの恐れもあります。
では、バイクで低温やけどをしないためにどのような対策を取ればよいのでしょうか。
高温やけどの恐れがあるネイキッドタイプのバイクの場合は、バイクに対策を取るのが効果的だと言われています。たとえば熱を発するパーツに、サーモバンテージ、ヒートガードなどの断熱アイテムを取り付けることで、ライダーに伝わる熱を抑えることができます。
サーモバンテージは、主にガラス繊維でできた帯状の断熱テープで、マフラーにぐるぐると巻きつけて使用するアイテム。そしてヒートガード(ヒートシールド)は、一見するとサーモンバンテージとよく似ていますが、サーモバンテージのように帯状ではなく、部分的にマフラーを覆うようにして装着して使用します。
ちなみにカウルに覆われているバイクの場合は、フレームの上に装着するフレームヒートガードが効果的です。完全に熱を断つわけではありませんが、熱の伝わり方が変わるため、低温やけどのリスクを抑えることができます。
ネイキッドタイプであれ、そうでないタイプであれ、断熱効果の高いウェアや装備を身に付けることが重要なポイント
そしてネイキッドタイプであれ、そうでないタイプであれ、断熱効果の高いウェアや装備を身に付けることが重要なポイントです。
パンツの上に装置して内ももの熱さを軽減するヒートガードや、はじめからヒートガードが付いているパンツも販売されています。
素材は耐熱性の高いレザーがオススメですが、中にはレザーパンツが好みではないというライダーもいるかもしれません。そういった場合は、デニムの内側だけにレザーのヒートガードが付いているタイプがオススメ。カジュアル派の人にも履きこなしやすいデザインです。
また、手持ちのパンツの下に履くインナータイプのヒートガードも多くラインナップされています。膝や腰にプロテクターが付いているほか、接触冷感生地を使用したものなど機能性の高いものもあるので、自分に合ったものを持っておくと安心です。
とはいえ、どんなに気を付けていても低温やけどを負ってしまう可能性はゼロではありません。痛みや違和感を感じたら、患部を流水ですぐに冷やしてやけどの進行を止めることが大切です。
※ ※ ※
まだまだ暑さの残る季節が続いていますが、暑い日でも薄手のパンツや丈の短いパンツでバイクに乗ると、低温やけどを負う危険性があります。低温やけどは、一見軽いやけどに見えても皮膚の下では深刻な状態であることも多く、厄介なやけどだと言われているため、なるべく早めに医療機関を受診することが賢明です。
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