ツーリングに行くなら重要!? カーブの標識にある「R=〇〇」の意味とは?
バイクのニュース / 2024年10月9日 9時10分
ツーリングをしていると道中で「R=〇〇」と表示された標識を見かけることがあります。「急カーブ注意」という文字とセットで見かけることが多いですが、関連はあるのでしょうか。
■「R=〇〇」って何かの暗号なの?
ツーリングをしていると、道中で多くの標識を見かけます。たとえば「止まれ」や「幅員狭し」といった標識は見かける回数も多く、お馴染みだと言えるでしょう。また、「動物注意」の標識は地域ごとに描かれている動物の種類がさまざまであるため、注目を集めることが多いでしょう。
「R=〇〇」は「急カーブ注意」という表記とセットで目にする機会が多い
このように、標識の意味がとてもわかりやすいものが大半を占める中で、対照的に、一見すると何を示しているのか分からない標識も存在しています。その中でも、「R=300」「R=450」といった「R=〇〇(数字)」と書かれた標識は、その最たる例です。
「R=〇〇」は「急カーブ注意」という表記とセットで目にする機会が多いものの、「これはどのような意味か説明してください」と言われると、なかなかはっきりとは説明しきれないでしょう。
では、この「R=〇〇」という標識は私たちにどんなことを教えてくれているのでしょうか。
「R=〇〇」は、この先にあるカーブの曲線半径を教えてくれる標識です。
標識の要素を分解して説明すると、「R」は、英語で半径を意味する「Radius」という単語の頭文字をとったことに由来しています。そのあとの「=〇〇」で示されている数字は、カーブの曲線半径をメートルで表記したものになります。
「R=100」という標識は「この先のカーブの曲線半径は100m」
つまり「R=300」という標識は「この先のカーブの曲線半径は300m」、「R=450」という標識であれば、「この先のカーブの曲線半径は450m」と教えてくれているのです。
このように、一見すると見慣れない「R=〇〇」という表現ですが、実は、曲線半径を「R=〇〇」で表すことは、意外にも多くあります。
道路だけでなく、線路のカーブを表示する際にも「R=〇〇」という同様の表記をします。
また、バイクの図面などにも詳細なものでは、カーブを描いているパーツに「R=〇〇」または、Rが小文字になった「r=〇〇」という表記を使って、半径もしくは直径を表すことがあります。なお、図面の場合には「R=〇〇」ではなく「Φ」という表記が使われることもありますが、意味は同じです。
■「R=〇〇」で表示される数字は速度によって決まる!!
曲線半径はやみくもに決められているわけではありません。そのため、「R=5」や「R=15000」といった極端な数値が表示されることはありません。
地形や道路用地の関係上、やむを得ない場合には最小値までであれば、急なカーブを作ってもよいとされている
具体的に言えば、「道路構造令」という政令の中で、カーブの最小曲線半径として道路の設計速度に合わせて推奨値と最小値が定められています。
基本的には推奨値よりも半径が大きいカーブを作る方がよいとされていますが、地形や道路用地の関係上、やむを得ない場合には最小値までであれば、急なカーブを作ってもよいとされています。
例えば、標準的な高速道路の最高速度である「時速100km」が道路の設計速度とされていた場合、曲線半径の推奨値は「R=460」、曲線半径の最小値は「R=380」とされています。
そのため、一般的な高速道路上では「380」より小さな曲線半径の数字を見かけることはないのです。もし、380より小さな数値が表示されていた場合には、最高速度が時速100km未満の低い値に設定されています。
きついカーブでは、最小値は存在せず、「推奨値が実質的な最小値」という形になっている
また、政令の中で、最も設計速度が低いもので「時速20km」の場合の最小曲線半径の指定があります。ここまできついカーブでは、最小値は存在せず、「推奨値が実質的な最小値」という形になっています。設計速度が時速20kmの場合の最小曲線半径の推奨値は「R=15」となっています。
そのため、理論上では、日本の高速道路上では「R=15」より小さな数値は表示されないことになっています。ただ、時速20kmの制限を受ける箇所が存在する可能性はわずかなため、実際に表示されている「R=〇〇」の最小値はもっと大きな数値であるはずです。
※※※
これからツーリングをする際は、曲線半径を示す「R=〇〇」を少し気にしながら運転すると、ツーリングがより楽しくなるかもしれません。
「半径がこれくらいの時はこんなに遠心力がかかるのか」と考えると、よりツーリングを楽しくできるかもしれません。
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