一体何処がすごいの? 世界で初めてストロングハイブリッドが採用されたカワサキ「Ninja/Z 7ハイブリッド」の魅力とは
バイクのニュース / 2024年12月23日 9時10分
世界で初めてストロングハイブリッドを搭載したバイクとして登場したカワサキ「Ninja/Z 7ハイブリッド」には、どのような魅力があるのでしょうか。
■現行バイク唯一のストロングハイブリッドならではの魅力とは
近年、地球環境問題への意識が高まる中、自動車業界では電動化の波が急速に広がっています。
その中で、二輪車市場でもエコロジーと効率性を重視した技術が注目を集めており、ハイブリッド技術はその一例。この技術がバイクにどのように影響を与えるのかを理解することは、今後のモビリティの未来を考えるうえで重要です。
そんなハイブリッドはマイルドハイブリッドとストロングハイブリッドという2つの方式に分けられ、バイクに採用されるのは基本的に前者です。
しかしカワサキが発売した「Ninja7 ハイブリッド」や「Z7 ハイブリッド」はストロングハイブリッドを採用したことで、大きな反響を呼びました。
では、ストロングハイブリッドを搭載したNinja7 ハイブリッドにはどのような魅力があるのでしょうか。
EICMA2023で世界初公開されたカワサキ「Z 7ハイブリッド」
それについて知るには、2種類のハイブリッドの違いについて理解する必要があります。
ハイブリッド技術は、エンジンとモーターを組み合わせることで効率的な走行を可能にする技術。しかし前述の「マイルドハイブリッド」と「ストロングハイブリッド」では、それぞれ特徴や適用性が異なります。
以前からいくつかのバイクで採用されているマイルドハイブリッドでは、エンジンが主動力源であり、モーターはあくまで補助的な役割を果たすに留まります。
具体的には、エンジン始動時や加速時にモーターが補助を行い、アイドリングストップ機能をサポートすることで燃費を向上。この方式では、モーター単体での走行はできません。
バイクは軽量化が重要であるため、マイルドハイブリッドの小型でシンプルな構造との相性は良好です。
また、通勤や都市部の短距離移動を目的としたスクーターなどでは、コストパフォーマンスの良さが魅力となります。
一方、ストロングハイブリッドは、エンジンとモーターの両方を主動力源として使用。具体的にはモーター単体での走行が可能であり、低速時の静音性や燃費性能が大きく向上します。
この方式では、大容量バッテリーや大型のモーターが必要となるため、車体重量や価格に大きく影響するのがデメリット。そのため現時点では、マイルドハイブリッドの方がバイクとの相性が良いと考えられます。
東京モーターサイクルショーで展示されたカワサキ「Ninja 7ハイブリッド」
バイクでは重量が性能や操作性に直結します。マイルドハイブリッドはコンパクトなシステムで済むため、バイクの軽量性を損なうリスクが低い事もメリットのひとつ。
ストロングハイブリッドのような大容量バッテリーや高出力モーターを搭載するには、バイクのフレーム設計が制約を受ける一方で、マイルドハイブリッドは既存のバイクフレームに比較的容易に組み込むことが可能です。
しかしNinja7 ハイブリッドはストロングハイブリッドを採用したことによって、準ガソリン車やマイルドハイブリッドのモデルにはない魅力を手にする事ができました。
第一の魅力は、力強い加速です。モーターはエンジンと異なり、低回転時から最高出力に近いパワーを出すことが可能。そのため、加速の際にはリッタークラスのバイクと同等レベルの力強さを味わうことができます。
また、モーターだけでの走行が可能になったことにより、夜間に家から出入りする際に、周囲への騒音による迷惑を低減する事も可能。
バイクのエンジン音、排気音は近所トラブルの元になるため、多くのライダーが家から離れた幹線道路までバイクを押していき、そこでエンジンをかけるなどの工夫をしています。
一方Ninja7 ハイブリッドであればモーター単体での走行も可能なため、家から離れた幹線道路まではEVモードで移動し、そこからエンジンを使って走行することもできます。
これにより深夜出発、深夜帰宅のツーリングも気軽におこなえるようになり、バイクライフの楽しみ方の幅が大きく広がることになるでしょう。
※ ※ ※
クルマだけでなくバイクにおいても電動化の潮流ができており、東京都は純ガソリン車のバイクについて、2035年以降の都内での販売を禁止する方針です。
バイクの電動化はクルマのそれと比べてもハードルが高く、ひとまずは現行のバイクと大きく変わらない部品構成のマイルドハイブリッドが主流になっていくでしょう。
一方、カワサキはNinja7 ハイブリッドによってストロングハイブリッドの可能性を示しており、将来的にストロングハイブリッドがシェアを拡大していく可能性もあります。バイクの脱炭素化をめぐる今後の動向から目が離せません。
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