農作物にも猛暑の影響 生産者が独自の対策 行政による猛暑対策支援も
チバテレ+プラス / 2024年9月5日 13時12分
気象庁が9月2日、この夏の平均気温を発表し、統計開始以降、最も暑かったことがわかりました。
猛暑の影響は農作物にも及んでいて、千葉県内では生産者が独自の対策を講じたり行政が支援に乗り出したりしています。
松戸市金ケ作の観光農園「加藤ぶどう園」は、シャインマスカットや巨峰など26種類のブドウを栽培しています。
都市部にあるため、ヒートアイランド効果で夜になっても気温が下がらず、夜間に水を撒いて畑の気温を下げたり、枝を切らずに日陰を増やしたりするなど対策を講じているということです。
加藤ぶどう園 加藤正芳 園主
「暑過ぎて生育が止まってしまう状況があるので、夜間潅水して気化熱で畑の温度を下げたり、葉を多めにしたりして実に熱波あたらないよう工夫した。(今後は)そもそも生育自体を早くして、暑くなる前に成長できるような工夫していく」
猛暑への対応に伴い、ブドウ狩りのシーズンも例年より延びそうで10月の3連休まで延長する見込みだということです。
一方、農業が基幹産業となっている富里市では、気候変動適応策として猛暑対策に取り組む生産者を財政的に支援しています。
こちらのハウスではミニトマトを栽培していますが、2023年は、猛暑による高温障害の影響でトマトの収穫量が大きく落ち込んだといいます。
そのため、2024年は、市の補助金制度を活用し、ハウス内の温度を下げるための「換気用天窓」を設置しました。
ミニトマト生産者 島田満 さん
「毎朝(ハウスの天窓を)開けるが、開けたとき冷たい風が上に抜けるような感覚ある。1℃、 2℃ほどは温度が下がっている、それが大きい。去年は例年より(収穫量は)3割減だったので、(ことしは)プラス約10パーセントは見込んでいて、(天窓の効果を)実感し始めてきている。いままで実がならなかったところでトマトが膨らんでくるのを見ると効果はあったと感じる」
富里市はことしから、換気用天窓のほか、遮光ネットや土壌水分測定器などの猛暑対策の資機材にかかった経費を最大3分の1補助する制度を始め、すでに32件の申請を受け付けたということです。
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