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『ロード・オブ・ザ・リング』なぜアニメ映画化?「攻殻機動隊」神山健治が監督を引き受けた理由

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年6月12日 6時46分

 現地時間11日、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ初のオリジナル長編アニメーション映画『THE LORD OF THE RINGS:THE WAR OF THE ROHIRRIM(原題)』の記者会見が、フランスで開催中の「アヌシー国際アニメーション映画祭」で行われた。同作を監督したのは、アニメ「攻殻機動隊」シリーズなどで知られる神山健治。プロデューサーは、『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』3部作全て脚本を手がけたフィリッパ・ボウエンだ。実写映画3部作へとつながる物語を描く神山監督とボウエンが、アニメ映画化の経緯や、作品の魅力について語った。

 ボウエンによると、本作の企画は『ホビット』3部作が終了したタイミングで浮上したという。「実写版でまたあの世界観を創り上げるというのは途方もないことに思え、さすがにもう一度、中つ国に行こうという気持ちにはならなかった」とさらなる実写映画には消極的だった中、「アニメーションというのは?」という声があがった。「それはとてもフレッシュな響きがあったし、すごく興味深いアプローチだと思いましたね。そもそも『指輪物語』の最初の映像作品はアニメーション(1978年、ラルフ・バクシの『指輪物語』)だったわけですし、J・R・R・トールキンもおそらく、映像化するならアニメーションだろうと考えていたと思います」

 アニメは「息を呑むくらい美しいビジュアルとストーリーテリングが大きな魅力」だと語るボウエン。中つ国の世界観をアニメで表現すると考えた時、彼女の目に留まったのは神山監督の作品だった。「とにかくビジュアルに大きなインパクトがあり、胸に迫るようなものを持っていると感じたんです。実際、一緒に仕事をしてみると、神山監督のストーリーテリングに対してのタックルの仕方がとにかくワクワクするものでした。私は、ピーター(・ジャクソン)と仕事をしているときと同じような感覚になりました」

 日本のアニメを長年プロデュースしていたワーナーのジェイソン・ディマルコが、『攻殻機動隊SAC_2045』を製作していた神山監督に接触。ジェイソンは、『ロード・オブ・ザ・リング』を日本のスタイル=手描きのアニメーションで映像化したいと神山監督に打診したそうだが、神山監督の答えは「とても難しいんじゃないの?」だった。

 「馬が2,000頭も出て来たり、オークの軍勢が出て来たり、ホビットだけでも大変ですよって。ホビットが大変なのは、その大きさ。ルックは人間と同じようなのでいいんですが、彼らは小さいでしょ? そういうキャラクターの比率を考えただけでも、日本(スタイル)のアニメで作るのは難しいんじゃないかと思いましたね」

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