1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

『ダークナイト』ヒース・レジャー起用の経験が助けに…ノーラン兄弟がドラマ「フォールアウト」を語る

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年6月17日 7時32分

 先日、ロサンゼルスのDGA(全米監督組合)シアターで、ドラマシリーズ「フォールアウト」のエピソード1が上映され、製作総指揮と監督を務めたジョナサン・ノーランに兄のクリストファー・ノーランがインタビューするという、エミー賞向けのイベントが開催された。弟のジョナサンを「マイ・ベイビー・ブラザー」と紹介したクリストファーは、終始ご機嫌な様子で、兄弟ならではのリラックスしたやりとりに、満員の会場はわいた。(吉川優子 / Yuko Yoshikawa)

 人気ゲーム「Fallout」を基にした今シリーズ、2077年に核戦争が勃発し、それから約200年後のポストアポカリプスの世界が舞台となっている。Vaultと呼ばれる核シェルターに住むルーシー・マクレーン(エラ・パーネル)は、ある目的のために、核で破壊された外の世界に初めて出て行くことになり、そこで Brotherhood of Steel という軍事組織の兵士マキシマス(アーロン・モーテン)と、賞金稼ぎのグール(ウォルトン・ゴギンズ)に出会うことになる。

ノーラン兄弟を惹きつけるもの

 現在、PrimeVideo で配信され、最大のヒットとなっている今作。ゲームのファンだったジョナサンが、約5年前、ゲームの開発者トッド・ハワードとランチをして、テレビシリーズ化することを決めたそうだ。

 ジョナサンは「あなた(クリストファー)も僕も、脚色する余地がある作品によく惹かれるよね。『ハリー・ポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』の映画には、すごく敬意を持っているけど、ある媒体から別の媒体へと(物語を)移し替えるのに何も変えることができないから、脚本家としてはすごく難しい。このフランチャイズでは、ゲームごとに異なるキャラクターが登場し、異なるストーリーが展開される。それこそが『Fallout』フランチャイズの真髄なんだ。そして、セッティングは何よりも重要なキャラクターだ。ここでは、美しいユニバースと神話は完全に出来ているけど、ストーリーが欠けているんだよ」と、オリジナルのストーリーを作れることに惹かれたと言う。

 ショーランナーを、ジェニーヴァ・ロバートソン=ドウォレット(『キャプテン・マーベル』)とグレアム・ワグナー(「ジ・オフィス」、「ポートランディア」)という、全く違うバックグラウンドを持つ2人に任せて脚本を依頼し、ジョナサンは製作総指揮と最初の3エピソードで監督を担当。もっとも大変だったのは、今シリーズならではの稀有なトーンを見つけることだったという。
  
 クリストファーは、「君(ジョナサン)が最初の2つのエピソードの脚本を見せてくれた時、良い意味で、親しみを感じるトーンだと思った。でも、まるであの作品みたいだ……というものは思いつかなかった。一番近いのはテリー・ギリアムの『未来世紀ブラジル』だと思ったけど、あれは戦後のとてもイギリス的な作品だ。『フォールアウト』には非常に独特なトーンがあると思う」と語った。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください