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ポール・ジアマッティ、『サイドウェイ』監督との19年ぶりタッグに「何でもやる」キャストが明かす撮影秘話

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年6月22日 20時20分

 『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督と主演男優ポール・ジアマッティが、約19年ぶりに再タッグを組んだ『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』。第96回アカデミー賞において作品賞をはじめ主要5部門でノミネートされ、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフが助演女優賞を受賞。笑って泣ける人間ドラマと多くの観客の共感を呼び、批評家にも高く評価された。賞レースに向けて開催されたスクリーニング後の質疑応答や記者会見でキャストのジアマッティ、ランドルフ、ドミニク・セッサが語った出演経緯やキャラクター作り、撮影裏話を紹介する。 (吉川優子 / Yuko Yoshikawa)

 舞台は、1970年、ボストン近郊にある全寮制の名門男子校バートン。クリスマス休暇に家に帰れない生徒たちの子守りを押し付けられた古代史の教師ハナム(ジアマッティ)は、息子を亡くしたばかりの寮の料理長メアリー(ランドルフ)と、複雑な家庭事情のある生徒アンガス(セッサ)の3人でクリスマスを迎えることに。彼らは、少しずつお互いの意外な面を発見していき、そこに思いがけない絆が生まれる。

 脚本賞候補にもなった脚本は、デヴィッド・ヘミングソンがペイン監督のアイデアを基に執筆。ペイン監督が最初から想定していたというだけあり、ハナムはジアマッティ以外には考えられないハマリ役で、主演男優賞にもノミネートされた。
 
 『サイドウェイ』の後、ペイン監督と友人になったジアマッティは、二人でいくつかの企画を話し合ったこともあったが実現に至らず、本作の話が来た時に「あなたがやりたいことなら何でもやります」と言ったという。「キャラクターが素晴らしかったんです。ストーリー、設定も素晴らしかった。作品にとても親しみを感じるところがあって、ワクワクしました。僕自身が全寮制男子校に通っていたことがあるからです。そこでは退屈していましたけど、僕はこういう人たちに囲まれて育った。たくさんの思い出からいろいろと(演技を)引き出すことができると思いました」と振り返るジアマッティ。周囲に嫌われている頑固なハナムを演じることを、とても楽しんだという。

 「彼は、最も手の込んだ侮辱を思いつくことに、格別の喜びを感じているのだと思いました。手の込んだ方法で誰かをおとしめることができるのは、彼にとって魂が解放されるようなことだったんです。そして自分の知性に満足し、知性をもてあそんでいる(笑)。大好きなキャラクターでした。彼は間違いなく、家にいる時にどのように(他人を)侮辱するか考え、リハーサルをして、クスクス笑っているんですよ(笑)」

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